33金型早繰り銀(9) 〜先手37桂型.2〜

↓前回の記事

第2-1図より後手が(b)54角 と設置する指し方を見ていきます。

第2-1図から
△54角 ▲45歩 (第2‐3図)

54角は87の地点と36の桂頭を睨んで、33金型早繰り銀における必修手筋です。

対する45歩も筋の一着

これを同歩と取るのは以下47銀75歩同歩同銀56銀で次に55角~45桂が厳しすぎます。

第2‐3図から
△75歩 ▲同歩 △同銀 ▲44歩 (第2‐4図)

後手は狙い通り銀を進出しますが、じっと取り込んだ44歩が凄まじい迫力です。

44同金は24歩から2筋を突破されてしまうので、後手はこの拠点を取り除けません。

第2‐4図から
△86歩 ▲同歩 △同銀 ▲同銀 △同飛 ▲43銀 (第2‐5図)

86歩からの銀交換にはいきなり43銀と打ち込む手が成立します。

以下41玉には88歩と受けておけば、65角に45桂が実現します。

第2‐5図から
△43同金 ▲同歩成 △同角 ▲44歩 (結果図)

43の地点でばらした直後の44歩が決め手

以下89飛成は79金打でよく、54角と逃げるのも87歩同角成同金同飛成98角88龍77角で先手勝勢です。

第2‐1図から(b)54角と好点に打つのも、45歩~44歩が後手の玉頭への強烈なプレッシャーとなって、後手は反動でやられてしまいます。

結論を述べます。

後手が42玉と上がったテーマ図B

ここで48金と上がって角の王手を消しておくの反発力の高い待ち方です。

以下(a)75歩と(b)54角のどちらも45歩~44歩の反撃が後手玉に近すぎて後手の勝てない将棋です。

後手はテーマ図Bの前に変化する必要があるようです。

その具体的な手段が42玉に代えて94歩です。

上図をテーマ図Cとします。

先手37桂型に対してはテーマ図Cを出発点として掘り下げていきます。

↓次回の記事

金無双急戦(10) ~先手46歩型.09~

↓前回の記事


先手46歩型の最終回です。

第0‐27図から②44同角を見ていきます。

第0‐27図から
▲44同角 △同歩 ▲61銀 (第0‐32図)

44同角から61銀といきなり後手陣に襲い掛かります。

75飛には57角を用意しているのがポイントです。

第0‐32図から
△62飛 ▲52銀成 △同飛 ▲64歩 △同歩 ▲63角 △82飛 ▲74角成 (第0‐33図)

後手は随分と利かされたようですが先手玉が鉄壁なので致し方ない所です。

74角成となった局面では89飛成がこの上なく自然ですが、一本小技を利かせておきます。

第0‐33図から
△57歩 ▲59金引 (第0‐34図)


このタイミングで57歩と金銀の連結を崩しておきます。

対して同金は48銀、48金寄も59銀同金同飛成49金打68龍でそれぞれ後手良しなので先手は59金引の一手です。

これが後で効いてきます。

第0‐34図から
△89飛成 ▲64馬 △73角 ▲同馬 △同桂 (第0‐35図)

64馬が期待の一手ですが73角も受けの好手。

長いですが②44同角から第0‐35図までは双方最善を尽くして一直線の進行と言えます。

そしてこの局面で先手が一番やりたい手は71角です。

以下72飛44角成となれば馬が手厚く、先手もかなり戦えます。

ところが71角には77角が用意の切り返し。

82角成59角成の進行ははっきり後手勝ちなので69歩と受けるぐらいですがそこで72飛と寄れば先手は44に角を成れません。

それどころか打った角が捕まって後手大優勢です。

57歩59金の利かしはこの77角を打つためでした。

第0‐35図から
▲74歩 △65桂 ▲73歩成 (第0‐36図)

74歩からの攻めはこれぐらいですが、調子良く桂馬を活用できました。

次に82と取られてもまだ余裕がある後手はここで猛攻を仕掛けます。

第0‐36図から
△58銀 ▲同銀 △同歩成 ▲同金 △57銀 (結果図)

58銀からばらして57銀と食い下がって結果図

見るからに単調な攻めですが、これで適当な受けがありません。

59金打には58銀成同金直57桂打39金49金

59銀には58銀成同銀66桂

39金打には58銀成同金84角

いずれも寄り形となります。

一番頑張れるのは69歩58銀成同金78龍68金打でしょうか

これだと一気に寄せるのは大変ですが、73龍とと金を払っておけば大きな駒得で体力勝ちが見込めるでしょう。

第0‐8図から(2)55歩には、(d)79飛→44銀と進めて後手が互角以上に戦えます。

以上をもって先手46歩型には64銀から75歩と仕掛ける手が成立すると結論付けます。

次回からは先手56歩型を見ていきます。

金無双急戦(9) ~先手46歩型.08〜

↓前回の記事

下図は第0‐8図から(2)55歩まで

(d)79飛→44銀を本譜として掘り下げます。

第0‐8図から
▲55歩 △79飛 ▲54歩 △44銀 (第0‐27図)

ここからの先手の対応として①78角 ②44同角 を順に見ていきます。

第0‐27図から
▲78角 △75飛 ▲76歩 △同飛 ▲同銀 △78飛成 (第0‐28図)

78角以降の手順に変化の余地がないのは前回の記事で述べた通りです。

そして迎えた上図

ここで84飛の痛打が無いのが、後手が54歩をかわした効果です。

ここからは桂香を拾っての攻め合いになります。

第0‐28図から
▲71飛 △89龍 ▲81飛成 △79龍 (第0‐29図)

79龍が浮いている角銀を狙って小気味の良い活用です。

勢い44角と切り飛ばしたくなりますが、同歩で76の銀取りが残って先手苦戦です。

第0‐29図から
▲78歩 △15歩 (第0‐30図)

78歩が手筋の中合い

同龍にはそこで44角同歩67銀が龍に当たります。

しかし歩切れになった為、奥義”端攻め”がより厳しくなります。

15歩を同歩と取るのは17歩で一丁上がり

以下同香は16歩同香24桂、同桂は16歩、同玉は49龍同銀39角でいずれも後手勝勢です。

第0‐30図から
▲36桂 △16歩 ▲44角 △同歩 ▲同桂 △22玉 ▲52桂成(第0‐31図)

36桂は次に44桂ではなく44角を狙って油断のならない手です。

かと言って35銀と大事を取るのは33角成同金45桂で一遍に怪しくなります。

したがって後手も強気の姿勢で攻め合います。

52桂成となって後手陣はかなり薄くなりましたが、この瞬間はまず詰みません。

この手番を活かして一気に寄せ切ります。

第0‐31図から
△17歩成 ▲同桂 △16桂 ▲39玉 △47歩 (結果図)

17歩成に同香も同香成同桂16桂で大同小異です。

39玉に47歩がぴったりの決め手

28角以下の詰めろですが、47同金には28角48玉68龍で詰み

47同銀も66角48金打28角以下受けなしです。

この歩を取れないようでは先手に受けはありません。

第0‐28図から①78角は75飛と走って終盤戦ですが、どうやら後手勝ちのレールに乗っているようです。

↓次回の記事

金無双急戦(8) ~先手46歩型.07~

↓前回の記事

下図は第0‐8図から(2)55歩まで

(b)69飛→44銀
第0‐8図から
▲55歩 △69飛 ▲54歩 △44銀 (第0‐22図)

(b)69飛→44銀は4通りの中で唯一後手がはっきり悪くなります。

第0‐22図から
▲44角 △同歩 ▲78銀打 △79飛成 ▲57角 (第0‐23図)

この場合いきなり角を切ってしまう手が成立します。

先手は龍の捕獲を狙っています。

第0‐23図から
△88龍 ▲66角 △79龍 ▲59金引 △76角 ▲77桂 (結果図)

59金引として次に69金が間に合えばゲームセットです。

76角は渾身の勝負手ですがふわりと跳ねる77桂が好手

以下67角成同銀99龍55角打と進んで先手優勢です。

この変化は66の角が72飛の捌きを抑えて絶好の位置になります。

(b)69飛→44銀は下ろした飛車を狙って先手良しです。

(c)79飛→54同銀
第0‐8図から
▲55歩 △79飛 ▲54歩 △同銀 (第0‐24図)

79から飛車を打つと後手は89飛成を受けて78角が絶対となります。

第0‐24図から
▲78角 △75飛 ▲76歩 △同飛 ▲同銀 △78飛成  (第0‐25図)

78角と打たれては次に88角があるので75飛の一手

先手も89飛成を受けて76歩の一手です。

以下必然の応酬で第0‐25図まで進みます。

第0‐25図から
▲84飛 (第0‐26図)

84飛が先手の狙っていた攻め

受ける手はないの後手は攻め合うしかありません。

そして変化が多岐に渡る為、以下は一例です。

第0‐26図から
△57歩 ▲同金 △56歩 ▲47金 △89龍 ▲54飛 △57桂 ▲59金 (結果図)

57歩には68金もありどちらを選ぶかは先手の権利です。

結果図まで進んで88角や44角でどうか

難しい戦いだとは思いますが、後手の攻めが細く繋げるのは大変な印象です。

後手が(c)79飛→54同銀を選ぶ場合は相当な事前研究が必要でしょう。

↓次回の記事

金無双急戦(7) ~先手46歩型.06~

↓前回の記事

第0‐8図まで戻り、(2)55歩とする手を見ていきます。

※本記事以降は手順の難しさが一段上がります。
とりあえず金無双急戦を指してみたいと言う方は「下図まで進んでいい勝負」という認識で大丈夫です。

同歩同角は先手良しなので後手はここで攻めることになります。

手段として69飛or79飛の2通り
更に次の54歩に対しても54同銀or44銀の2通りの対応があり
合計4通りの分岐があります。

それぞれのデメリットをあげると
69飛:78角or78銀が飛車に当たる
79飛:78角or78銀打で動けない、75飛に57角がある
54同銀:53歩・55歩・59歩が生じる、84飛が銀桂の両取りになる
44銀:54歩が拠点として残る、44角と切る手が生じる
といったところです。

この組み合わせがどれも難しくすべて追うととんでもない文量になるので、後手の対応を一つに絞り、残りの3つはさっと説明するに留めます。

(a)69飛→54同銀
第0‐8図から
▲55歩 △69飛 ▲54歩 △同銀 ▲78銀 (第0‐19図)

78銀は飛車の入手を狙った手です。
後手は(1)65飛成 (2)79飛成のどちらも有力です。

第0‐19図から
△65飛成 ▲55歩 △同銀 ▲83角 (第0‐20図)

先手は一本55歩を利かせてから飛車の両取りを放ちます。

第0‐20図から
△75龍 ▲55角 △78龍 ▲72角成 △同龍 ▲91角成 (結果図)

なんとも派手な応酬ですが結果図まで進んでバランスが取れています。

駒割としては香vs歩2枚という構図

先手は美濃が丸々生きていますが、57歩や15歩が飛んでくるので見た目ほどの耐久力はありません。

一方の後手玉も現状は大丈夫ですが飛車を下ろされる展開になると手が伸びません。
また53歩の叩きがある為、後手の歩を渡す攻めもかなり反動があります。

結果図は難解な形勢で人によって判断が分かれそうなところです。

第0‐19図から
△79飛成 ▲53歩 △同金 ▲68金 (第0‐21図)

(2)79飛成には68金で龍を捕獲しに行くのが先手の狙い筋ですが、その直前に53歩を利かすのが好手。

意味は本譜を追えばわかります。

第0‐20図から
△75飛 ▲66角打 △68龍 ▲75角 △78龍 (第0‐21図)

後手は攻めを続ける為に75飛と走る一手です。

対して69金には77飛成同桂99龍で後手良し

66角打にも68龍が切り返し、上図となっては2枚換えを実現した後手が大成功に見えます。

ところがここまで先手の手の平の上、ここから3手で景色が一変します。

第0‐21図から
▲53角成 △同金 ▲72飛(結果図)

53角成が次の一手のような好手、53歩同金の利かしはこの手を狙ったものでした。

72飛と王手で下ろした結果図は先手優勢

52歩には33角成が決まるので21玉と頑張るのでしょうが、42金と迫るのが良く、同銀同飛成で後手崩壊です。

後手が変化するなら53歩を手抜いて78龍61角62飛52歩成同金83角成でしょうか。

やや先手が勝ちやすそうにも見えますが、これは互角の範疇だと思われます。

(a)69飛→54同銀はかなりいい勝負で、後手としてはこの変化を選ぶ価値は十分にあります。

↓次回の記事

金無双急戦(6) ~先手46歩型.05~

↓前回の記事


第0‐9図に戻り②37桂と桂で銀を取りに行く指し方を見ていきます。

こちらの方が①46歩に比べて攻撃力がある一方、守りの桂が居なくなって囲いの強度は落ちます。

後手の失敗例から見ていきます。

第0‐9図から
▲37桂 △69飛 (第0‐14図)

①46歩の時と同じように69飛と攻めてみます。

対して78銀は49飛成同銀46金と絡んで後手優勢

また45桂と攻め合うのも同桂11角成67飛成で後手勝勢

先手が37桂と飛んでいる形は上部が薄く、上から抑える形になれば寄せきれます。

ところが第0‐14図で先手には狙っている手がありました。

第0‐14図から
▲33角成 △同金 ▲45桂 (第0‐15図)

33角成と切り飛ばしてから銀を取るのが好手順で後手陣は一気に弱体化しました。

先ほどまでの図とは彼我の玉型に雲泥の差があります。

第0‐15図から
△67飛成 ▲33桂成 △同玉 ▲45桂 △42玉 ▲33角 △41玉 ▲11角成 △78飛成 ▲48歩 (結果図)

少し長手数進めましたが、難しいところはありません。

結果図は48に歩を埋めた先手の高美濃が堅く、後手玉は次に53香が詰めろで入ります。

わかりやすく先手の1手勝ちコースです。

37桂に69飛は先手の攻めを甘く見た悪手でした。

第0‐9図から
▲37桂 △77飛成 (第0‐16図)

戻って37桂には77飛成と主砲の角を排除して33角成を消しておくのが急務でした。

第0‐16図から
▲同桂 △76歩 ▲同銀 △79飛 (第0‐17図)

76歩を利かされるのは先手からすれば悔しいのですが、77歩成~67とを上回る攻めもないので仕方ありません。

第0‐17図まで進んで後手の良さが見えてきました。

分かりやすくする為にもう少し進めてみます。

第0‐17図から
▲45桂 △同桂 ▲66角 △44角 ▲同角 △同歩 ▲66角 (第0‐18図)

急所はどこまで行っても急所で、先手は77桂に紐を付けつつ攻防に利かす66角が盤上この一手です。

本当はその前の45桂同桂を入れずに進めたいのですが、単に66角は44角同角同歩66角に69角が厳しい攻め

次に36銀があるので45桂の一手ですが、相手をしてもらえず47角成33桂成同金47銀49龍で後手大成功です。

したがって先に45桂同桂を入れましたが、後手の45桂が先手玉への脅威となっています。

後手は仕上げに行きます。

第0‐18図から
△46桂 ▲39銀 △38桂成 ▲同銀 △46銀 (結果図)

46桂が鮮やかな決め手

対して同金は49龍同銀37角でそれまでです。

39銀は懸命の頑張りですが結果図の46銀で受けなしです。

桂が居なくなった先手の高美濃の弱点を見事に衝いています。

第0‐9図から②37桂には飛角交換からの攻めが厳しく後手が指せます。

以上をもって第0‐8図からの(1)36歩は44銀で後手良しとします。

↓次回の記事

金無双急戦(5) ~先手46歩型.04~

↓前回の記事

第0‐8図から(1)36歩と桂頭攻めを見せる展開を見ていきます。

第0‐8図から
▲36歩 △44銀 ▲45歩 △同銀 ▲47金 (第0‐9図)

36歩に44銀の活用がぴったりに見えますが、45歩とぽんと突き出すのが手筋の一着。

同銀の1手に47金で銀ばさみの完成、次に46歩または37桂で銀が取れます。

一方で先手左辺の守りは薄くなっているので飛車の打ち込みは許すことになります。

第0‐9図から
△75飛 (第0‐10図)

なにはともあれ後手は飛車を捌いておきます。

先手は狙い通り銀を取りに行きますが①46歩②37桂の二つの方法があります。

全く違った展開になるので、方針とともにそれぞれ手順を追っていきます。

第0‐10図から
▲46歩 △69飛 ▲78銀 △79飛成 ▲57角 (第0‐11図)

46歩は着実ですが次に45歩と取った形が甘いので、後手はその間に先手左辺を荒らしていきます。

69飛が銀桂両取りの厳しい一着

対して58銀と形良く引きたいところですが、89飛成66角打に76歩が好手

以下75角77歩成45歩68とで後手優勢です。

本譜は78銀とこちらに引き57角が期待の反撃です。

第0‐11図から
△77飛成 ▲同銀 (第0‐12図)

77飛成は駒損を回避してこの一手です。

迎えた第0‐12図

ここで89龍はこの上なく自然ですが45歩で先手の構想が実現します。

99龍と香をとれば一時的には駒得ですが、61飛から桂香を拾われるので潜在的に駒損です。

なにより先手の高美濃が健在で、57角と合わせてかなりの防御力です。

これでは面白くないので後手はもっと過激に行きます。

第0‐12図から
△49龍 ▲同銀 △56銀 (第0‐13図)


49龍といきなり龍を切ったかと思えば取られそうだった45の銀も放り捨てます。

第0‐13図から
▲同金 △67角 (結果図)

同金の一手に67角と大技を繰り出して結果図

次に49角成とされては受けがなくなるので38銀打ぐらいでしょうが、56角成がまた角に当たって後手優勢です。

後手の金無双は二枚飛車にかなり弱い為、通常は飛車を2枚渡す攻めはできないのですが、この場合は先手陣の損傷が大きすぎるのと、71飛~61飛打に51金打同飛成同金同飛成の形がしっかりしているので成立しています。

第0‐10図から①46歩は69飛からの攻めが厳しく後手優勢です。

↓次回の記事

金無双急戦(4) ~先手46歩型.03~

↓前回の記事

第0‐2図より(b)65歩を見ていきます。

当然ともいえる反発で決戦は免れません。

第0‐2図から
▲65歩 △77角成 ▲同飛 △53銀 ▲75歩 (第0‐6図)

53銀と引くのは迫力に欠ける気もしますが、この銀は後に守り駒として働いてくれます。

第0‐6図では角を打つ一手ですがどこから打つのが良いでしょうか?

第0‐6図から
△33角 (第0‐7図)

33角と自陣から打つのが正着です。

代えて88角も魅力的ですが66角と切り返されます。

以下33桂は78飛66角成同銀で切れ筋なので77角成と飛車を取りますが同桂と手順に跳ねて先手好調です。

以下33桂には45歩と突くのが好手で、次の46角が分かっていても防げません。

本譜33角とこのラインに先着するのが必須でした。

第0‐7図から
▲68角 △77角成 ▲同角 △33桂 (第0‐8図)

33角に対する68角も受けの手筋

代えて「我関せず」と36歩と突いておく手も見えます。

以下77角成同桂79飛には66角で受かっているというのが先手の言い分です。

確かに上図となれば先手十分ですが、36歩には22銀と1手ためるのが落ち着いた好手です。

これで後の66角が消えているので次こそ77角成が来ます。

したがって先手は上図で68角と手が戻ることになりますが、この局面では36歩よりも22銀の方が価値が高く後手が得をしています。

本譜33桂の局面を再掲します。(第0‐8図)

ここから先手は
(1)桂頭を攻める36歩
(2)角に捌きを付ける55歩
の二通りの手段があります。

次回以降で順に見ていきます。

↓次回の記事

金無双急戦(3) ~先手46歩型.02~

↓前回の記事

第0‐2図より(a)88角を見ていきます。

88角は弱気な手で結論から言うと居飛車が良くなります。

第0‐2図から
▲88角 △76歩 ▲同銀 △77歩 (第0‐3図)

77歩と焦点に打つのが古来有名な手筋です。

同飛以外は駒損します。

第0‐3図から
▲同飛 △66角 ▲67銀 △77角成 ▲同角 △33桂 (第0‐4図)

77歩以降は変化の余地がなく、第0‐4図まで進んで後手優勢です。

77歩からの飛角交換は対振り急戦で頻出しますが、上図は居飛車の条件が良すぎます。

比較として下図を挙げます。

こちらは後手四間飛車対棒銀の定跡型です。(便宜上先後逆)

棒銀が84に取り残されていますが、それでも居飛車が僅かに指せるとされている変化です。

これと比べると第0‐4図がいかに居飛車の条件が良いかわかってもらえると思います。

駒の働きが段違いです。

良さを具体的にする為にもう少し進めてみます。

第0‐4図から
▲36歩 △79飛 ▲35歩 △89飛成 ▲76歩(第0‐5図)

36歩からの桂頭攻めはこれしかないところで、後手からすると怖い攻めではあるのですが、89飛成が先手で入るのがすこぶる大きいです。

振り飛車側が典型的な「1手間に合っていない」状況です。

第0‐5図から
△36桂 ▲37玉 △35歩 (結果図)

36桂に18玉は15歩で受けなし。

37玉の1手に35歩と戻す手がぴったりで結果図は後手勝勢です。

第0‐2図から(a)88角は居飛車良しです。

↓次回の記事

金無双急戦(2) ~先手46歩型.01~

↓前回の記事

先手の対応としてもっともメジャーな46歩型を見ていきます。

とりあえずここの基本変化を抑えておけば金無双急戦は指せます。

テーマ図から
▲ 46歩 (46歩型基本図)

上図を46歩型の基本図とします。

基本図から
△64銀 ▲56歩 (第0‐1図)

46歩で後の46角が消えたのを見て、後手は64銀と繰り出します。

対して56歩は55銀を消して、ほとんど絶対手。

例えば56歩に代えて36歩とすると、以下75歩78飛76歩同銀72飛65歩77角成同飛に55銀と出られて先手が困ります。(下図)

ここで67銀と飛車交換を迫るのが手筋ですが、77飛成同桂76歩同銀79飛と進めて後手が指せます。(下図)

先手の76銀と後手の55銀の働きの差が一目瞭然で、66角のラインも消しています。

本譜に戻ります。

第0‐1図から
△75歩 ▲78飛 △72飛 (第0-2図)

75歩78飛に単に72飛と寄るのが工夫の一手

76歩同銀を入れてから72飛とするのも自然ですが、当然ながら65歩から決戦になります。

以下77角成同飛53銀67銀77飛成同桂(下図)

ここで67歩同銀79飛の手筋はありますが71飛77飛成68角で先手良し。(下図)

先手はすんなり桂香を拾えますが、後手は99龍に77角の切り返しを消す為に1手入れなければいけないのが辛いのです。

本譜72飛への先手の対応として
(a)88角(b)65歩(本命)を次回以降で見ていきます。

↓次回の記事