先手中飛車対策 角交換ミレニアム(15) 〜先手木村美濃.2〜
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第3-4図を再掲します。
上図から①▲82角を見ていきます。
第3-4図から
▲82角 △85桂 (第3-5図)
▲82角は桂香両取りですが、△85桂が後手狙いの攻め。
▲同桂は△78飛成と金が抜けます。
第3-5図から
▲91角成 △77桂成 ▲同銀 (第3-6図)
後手は桂を駒台に乗せて第一目標達成です。
とは言え、ここで△75飛と引くのでは香損が残ります。
アクセル全開で踏み込みます。
第3-6図から
△同飛成 ▲同金 △68角 (第3-7図)
△同飛成とぶった切って△68角が激痛の一打です。
対して▲79飛打と無理矢理受ける手には、△59角成▲同飛△68銀のおかわりが利きます。
局面はすでに後手優勢ですが、もう少しだけ局面を追ってみましょう。
第3-7図から
▲39飛 △77角成 ▲81飛 △57金 ▲26桂 △48銀 (第3-8図)
▲81飛〜▲26桂は先手最速の攻めですが、△57金〜△48銀とペタペタ張り付くのが間違いのない寄せ。
57の地点に利きがない木村美濃の弱点を明確に衝いています。
先手は飛車を取られると持ちません。
第3-8図から
▲79飛 △68馬 ▲74飛 △47金 ▲同金 △39銀打 ▲38玉 △58馬 (結果図)
▲79飛は飛車が詰まない唯一の逃げ場所ですが、△68馬と入ってあっさり飛車を走らせるのが好判断。
飛車のいなくなった先手陣を仕上げに掛かります。
△47金〜△39銀打と決めて、△58馬がトドメの一着。
△49馬までの詰めろで受けるなら▲79飛ぐらいですが、△78歩▲89飛△88歩で歩がぴったり足ります。
解答図は後手勝勢です。
第3-4図から①▲82角と攻め合うのは、△85桂からの怒涛の攻めが決まり後手勝勢となりました。
次回、②▲79飛と一度受けに回る手を見ていきます。
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