先手中飛車対策 角交換ミレニアム(16) 〜先手木村美濃.3〜

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第3-4図を再掲します。

上図から②▲79飛を見ていきます。

第3-4図から
▲79飛 △85桂 (第3-9図)

②▲79飛は金に紐をつけて△85桂に備えた手ですが、それでも△85桂の強襲が成立します。

第3-9図から
▲同桂 △88角 (第3-10図)

▲同桂と取る一手に△88角とぶち込みます。

対して▲同金は△79飛成、飛車を逃げるのは△78飛成でいずれも後手勝勢です。

先手は歩切れのため▲77歩と打てないのが泣きどころです。

第3-10図から
▲68角 △79角成 ▲同金 (第3-11図)

▲68角は唯一と言っていい受けです。

上図まで進んで後手は飛車を手にしましたが、桂損を忘れてはいけません。

このまま局面が落ち着くと不利に陥ります。

攻めを継続します。

第3-11図から
△35歩 (第3-12図)

ここが急所、△35歩と突っ掛けて攻め筋を増やします。

対して手抜きで▲34桂と打つのは△36歩▲42桂成△同金で後手優勢です。

1枚削られた後手陣はまだまだ健在の上、「拠点と桂」という攻めの要を労せず手に入れています。

△37桂打の攻めも生じ、先手は反撃した意味がありません。

△35歩には歩切れの解消も兼ねて▲同歩と取る一手です。

第3-12図から
▲同歩 △37歩 ▲同桂 △79飛成 ▲同角 △49飛結果図

▲同歩に△37歩と叩くのが寄せの手筋でこれで決まっています。

以下結果図まで進んで、△79飛成と△29金の両狙いが非常に厳しいです。

受けるなら▲39飛しかないですが、△同飛成▲同金△78飛が王手角取りとなって後手勝勢です。

第3-4図から②▲79飛と受けに回るのも、△85桂からの強攻が決まりました。

戻って第3-2図から(1)▲77桂と力を溜めるのは、△86歩▲同歩△86飛〜△76飛と先攻して後手優勢とします。

次回以降で(2)▲65銀と動いていく手を見ていきましょう。

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この記事を書いた人

徳島の将棋好き
"急戦で先攻する"が信条
33金型早繰り銀の開発者

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