先手中飛車対策 角交換ミレニアム(12) 〜先手66銀型.3〜

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第2-2図から(b)▲46歩△32金上▲55歩を見ていきます。

第2-2図から
▲46歩 △32金上 ▲55歩 △同歩 ▲同銀 (第2-10図)

▲46歩と△32金上の交換は、一見すると後手が得したように映ります。

実際に△32金上はミレニアムを完成させてかなり価値の高い手です。

ただし、先手は△32金上と「上がらせた」ことである狙いが生じています。

第2-10図から△58歩▲同飛△69角と同じように進めるのは、▲44銀△58角成▲33銀成と踏み込まれます。

△49馬に▲32成銀と王手で金を取れるのが、△32金上を待ってから仕掛けた効果です。

以下△同金▲49銀△59飛▲38銀打△99飛成の局面は駒損こそしていませんが、33の桂と99の香の交換です。

先手は持ち駒が潤沢な上に、▲66角という急所の手も残っています。

龍の力も大きいため互角の範疇ですが、後手はできるなら避けたい変化です。

第2-10図から
△52飛 (第2-11図)

決戦の前に△52飛と回って、飛車の働きを良くしておくのが後手の修正案です。

▲54歩で止まりますが、5筋での戦いの後に△54飛と走る手を作っています。

第2-11図から
▲54歩 △58歩 ▲同飛 △69角 ▲44銀 △58角成 ▲33銀成 (第2-12図)

以下はお決まりの進行で上図を迎えます。

ここから△49馬▲32成銀△同金▲49銀△54飛が自然ですが、後手はもっと得を取りいきます。

第2-12図から
△54飛 (第2-13図)

単に△54飛と走るのが筋の良い攻めです。

先に△49馬を決めなかったことで、次の△49馬▲同銀△59飛成が受けにくくなっています。

第2-13図から
▲32成銀 △同金 ▲66角 (第2-14図)

後手が主導権を握って進めていますが▲66角も味の良い攻防手。

後手が優勢を掴み取るには、ここからもう一山越える必要があります。

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この記事を書いた人

徳島の将棋好き
"急戦で先攻する"が信条
33金型早繰り銀の開発者

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