【四間飛車穴熊対策】箱入り娘急戦(5) 〜先手67銀型.04〜
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△17歩に(ⅰ)▲同香の変化を見ていきます。
第1-13図から
▲同香 △39龍 ▲同銀 △49角 (第1-14図)
香を釣り上げたところで△39龍とぶった切って、△49角と絡みます。
見た目は金取りですが、真の狙いは△27角成で実現すれば受けなしです。
対して▲28飛と打つのは、△25香で受けになっていません。
第1-14図から
▲82飛 △51香 ▲28銀 △58角成 (結果図)
▲82飛は油断のならない手で、次に▲41龍△同玉▲52金以下の詰めろですが、△51香が頑丈な受けで継続手がありません。
▲28銀はこれしかない受けですが、△58角成と悠々と金を補充して結果図。
次に△38金〜△47馬の2手が入れば先手玉は受けなしですが、2手で後手玉に詰めろを掛ける手段はありません。
結果図は後手が明快に1手勝ちです。
続いて△17歩に(ⅱ)▲同桂の変化を見ていきましょう。
第1-13図から
▲同桂 △69龍 (第1-15図)
(ⅱ)△同桂は玉の脇腹が空くので、後手はそこに狙いを付けます。
始めに△69龍が覚えておきたい好手。
龍と角の射程の内側に潜り込むことで、▲89歩や▲79歩を避けています。
第1-15図から
▲48金 △75角 ▲66桂 △24香 (第1-16図)
△75角が決めないともったいない攻防手です。
対して▲38金寄には△39角成▲同金△38香
▲29桂には△24香▲38金寄△39角成▲同銀△27香成
▲49桂には△48角成▲同金△45香
いずれも後手が押し切れます。
先手は角を切られると持たないので、▲66桂はこの一手の受けです。
後手は龍・角を好位置に配置して、満を辞して△24香と放ちます。
第1-16図から
▲38金寄 △35桂 ▲同角 △同銀 (結果図)
後はお決まりの攻めです。
△35桂で枚数が足りないので▲同角は仕方ないですが、△同銀と取り返して結果図。
先手からの最速の攻めは▲53桂ですが、△同金▲同と△同角と清算できるのが△75角を利かした効果です。
結果図は次に△57角で受けがなく、後手勝勢です。
△17歩に(ⅰ)▲同香も(ⅱ)▲同桂も後手の攻めが厳しく、寄せ切れました。
戻って第1-12図から①▲88飛は△99龍〜△16歩の端攻めが厳しく、後手良しとなりました。
次回は②▲53桂と絡む手を見ていきます。
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