先手中飛車対策 角交換ミレニアム(13) 〜先手66銀型.4〜

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第2-14図を再掲します。

▲66角は自陣の隙を埋めつつ、後手玉へプレッシャーを掛ける攻防手です。

対抗形の終盤では本当によく出てきます。

▲66角に△49馬▲同銀△59飛成と攻め合うのは悪手。

▲13桂の王手が飛んできます。

対して△同香は▲11金の1手詰め。

△12玉と逃げる一手ですが、▲21角△13玉▲32角成まで電光石火の寄せが決まります。

以下は△同銀に▲22銀△24玉▲25金△同玉▲17桂で詰み

▲13桂や▲12銀の王手は、ミレニアムをそのまま寄せてしまう破壊力があります。

後手はこの筋だけは食らってはいけません。

第2-14図から
△22銀打 (第2-15図)

△22銀打とミレニアムを再生しておくのが手堅い一手です。

これで後手陣の強度がぐっと上がったので、次こそ△49馬が厳しくなります。

第2-15図から
▲55歩 △49馬 ▲同銀 △64飛 (第2-16図)

▲55歩は飛車先を止めて仕方のない受けですが、後手玉への脅威がなくなりました。

△49馬と切ってから△64飛とここに回るのが大事なところ。

代えて△52飛は▲41銀、△51飛は▲62角と絡まれて怪しくなります。

△64飛は飛車に紐をつけつつ、△66飛から角を入手して寄せる手を見越しています。

第2-16図から
▲38銀打 △59飛 ▲48角 △99飛成 結果図

△59飛は次に△66飛▲同歩△58金の寄せを狙っています。

▲48角は△66飛を受けた手ですが、△99飛成と手順に補充して結果図

次は△47香が激痛で、▲39桂などで無理矢理受けても、△56香から削りにいけば先手玉は近いうちに寄ります。

何より後手玉がなんの憂いもなく安泰なのが心強いでしょう。

第2-2図から(b)▲46歩△32金上▲55歩の仕掛けも、△52飛を交えて△58歩〜△69角で後手優勢となりました。

以上をもって「先手66銀型からの速攻は後手良し」と結論づけます。

次回から実戦例のもっとも多い先手木村美濃を見ていきます。

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この記事を書いた人

徳島の将棋好き
"急戦で先攻する"が信条
33金型早繰り銀の開発者

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