【三間飛車対策】金無双急戦(9) 〜先手57銀型.5〜

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第2-6図から(b)▲77桂 を見ていきます。

第2-6図から
▲77桂 (第2-14図)

▲77桂は取られそうな桂を逃しつつ、攻めに活用する手で、振り飛車の本懐と言えます。

一方で現状は後手の飛車の働きが抜群なので、かなり怖い手渡しでもあります。

上図からは△64歩がまず見えます。

対して▲65歩は△76歩▲66飛△33角で後手優勢です。

しかし△64歩には▲55歩が好手で、以下△76歩▲54歩△同銀▲64飛△63金▲95角の絶妙手があり先手優勢となります。

以下△88飛成には▲84飛でぶっ捌けです。

第2-14図から
△76歩 (第2−15図)

強く△76歩と踏み込みます。

対して①▲66飛 ②▲65桂 の対応が考えられます。

第2-15図から
▲66飛 △64歩 ▲55歩 △88飛成 ▲54歩 △同銀 (第2-16図)

①▲66飛にはそこで△64歩と押さえて、次に△33角を狙います。

先手は▲55歩から同じように捌きにきますが、単に△64歩の変化と比べて▲66飛△88飛成の2手が入っています。

この交換は大きく、上図から▲64飛は△63金で手がなく、後手優勢です。

第2-16図から
▲76飛 △69角 ▲36角 (第2-17図)

先手は▲76飛と辛抱しますが△69角が急所の一手

次に△58角成と△87角成を見た厳しい追撃です。

先手も▲36角と攻防手で頑張りますが、上図から決め手があります。

第2-17図から
△87角成 ▲54角 △53歩結果図

54の銀をあっさり差し出して△87角成と飛車に当てるのが明快です。

対して▲54角で飛車に紐が付きますが、△53歩が冷たい決め手。

角を逃げると△76馬で飛車が取れます。

結果図は飛車を成り込んだ上に駒得が確定した後手が勝勢です。

次に第2-14図から②▲65桂を見ていきます。

第2-14図から
▲65桂 △64銀 ▲73桂成 △同銀 ▲61飛成 (第2-18図)

▲65桂以下の手順で先手は取られそうな桂馬を活用して、53の銀を73まで移動させました。

戦果と見ても良さそうですが、単に▲61飛成△89飛成と進む変化と比べて、76にと金の種が残っています。

そして手番は後手です。

第2-18図から
△94角 ▲83歩 △77歩成結果図

△94角が絶好の攻防手

61の龍に当てつつ、遠く美濃囲いの金2枚をロックオンしています。

▲83歩も手筋ですが△77歩成が厳しく、結果図となっては後手勝勢です。

第2-6図から(b)▲77桂は味の良い活用に見えますが、△76歩から踏み込んで後手優勢です。

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この記事を書いた人

徳島の将棋好き
"急戦で先攻する"が信条
33金型早繰り銀の開発者

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