相掛かり 後手右玉(3)
↓前回の記事
第4図から(a)▲36銀と最速で棒銀を狙う展開を見ていきます。
第4図から
▲36銀 △34歩 (第5図)
棒銀への対抗策としては
▲36銀/▲25銀/▲24歩 のいずれかのタイミングで、△34歩と突いて迎撃するのが基本となる対応です。
本譜は先手の角道が開いていないので、いきなり△34歩と突く手が成立します。
第5図から①▲同歩 ②▲58玉 の対応を順に見ていきます。
第5図から
▲同歩 △44角 ▲27飛 △86歩 ▲同歩 △同飛 (第6図)
①▲同歩に△44角と好位置の飛車を追うのが後手の常套手段です。
対して▲28飛は後の△55角が当たるので▲27飛が勝りますが、△86歩▲同歩△同飛が銀取りで後手に調子の良い手が続きます。
このときに▲37歩と支えられないのが、△34歩からの迎撃が歩損でも成立しやすい理由で、後手右玉が優秀たる由縁です。
第6図から
▲46歩 △87歩 ▲97角 △46飛 ▲47銀 △26飛 (結果図)
▲46歩は▲47銀の引き場所を作って最善の頑張りですが、△87歩がそつのない利かし。
▲97角の一手に飛車交換を迫って結果図
▲同飛に△同角が気持ちの良い王手で、後手がはっきりと優勢です。
結果図から▲28歩と頑張るのも△85桂が絶好で、こちらは後手勝勢です。
△34歩に①▲同歩と取るのは、△44角〜△86飛と大駒を存分に活用した後手のカウンターが決まりました。
次に②▲58玉の対応を見ていきます。
↓次回の記事
相掛かり 後手右玉(4)
↓前回の記事 https://west-shogi.com/archives/3455 △34歩に②▲58玉の展開を見ていきます。 ②▲58玉は、1手で玉の安全度を高めて、強い戦いをしやすくする意味です。 例え...
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