次の一手(1)の解答

問題図を再掲します。

ここで66角が妙手です。

44の角が浮いているのと後手の71玉型に目をつけた手で、次に63桂不成で角の素抜きを狙っています。

後手は①角を逃げる手 ②角に紐をつける手 のどちらかがあれば簡単に受かるのですが、この局面では適当な受けがありません。

実戦の82玉は仕方のないところですが、63桂成66角72成桂同金66歩(下図)となって気持ち良く桂が捌けて先手優勢となりました。

あまり見ない筋ですが、30秒将棋でこれが見えたのは幸運でした。

なお実戦はこのあと65歩からの攻めに対応を間違えて逆転負け。
将棋は難しい。

次の一手(1)

私の実戦から

後手四間飛車に右銀急戦で仕掛けた将棋です。

次に54歩から桂を取り切られる前に攻めをつなげる必要がありますが、ここで良い手がありました。

解答は明日の記事で発表します。

ー本日の勉強ー
詰将棋30問 棋譜並べ0局 実戦0局
ちと疲れた…

33金型早繰り銀(1)

今回から33金型早繰り銀を考察していきますが、「33金型早繰り銀とは何ぞや?」と思う方も多いと思うのでまずはその形をご覧下さい。

図の後手陣がそれで、その名の通り33金型に構えて早繰り銀に組んでいます。

図を見て「後手指しすぎじゃね?」と思った方は鋭い。

図の後手は一手得をしており実質的には先手です。

その代償として33金の悪型になっているのですが、この33金が早繰り銀と相性がいいと言うのがこの戦型の肝となります。

33金型を解説する前に、通常の角換わりにおける先手早繰り銀の問題点から見ていきましょう。

上図(第0図とします)はいわゆる角換わりで先手が早繰り銀、後手が腰掛け銀に一直線に進めた局面です。

次に45歩とされては銀が引くしかありませんから先手はここで仕掛けます。

第0図から
▲35歩 △45歩 ▲34歩 △46歩 ▲33歩成 △47歩成 ▲32と △46角 (結果図)

35歩を同歩と取ってくれれば同銀で先手絶好調、43銀は手筋ですが79玉としておいて、いつでも34歩同銀右36歩からの攻めがあるので先手不満はありません。

45歩が最強の反撃、先手は手を戻すと駒損になるので突っ込むしかありません。

互いににと金を作りあって先手が金得を果たしましたが、結果図の46角があまりにも厳しい反撃です。

飛車取りと同時に57とまたは57角成の攻めを見せており、32飛の援軍もあって先手が堪え切れません。

一方の後手玉は右辺に逃げる形が広く結果図は先手の勝てない将棋とされています。

もっともこれは後手が一直線に腰掛け銀を目指した場合で、14歩や74歩など他の手が一つでも入っていれば、先手早繰り銀は途端に有力な作戦に化けます。

上図は新人王戦の高野智史四段ー佐々木勇気六段の将棋です。

後手で14歩を早めに突く将棋は勇気先生が得意にされていますが、高野先生はそれを咎めるべく早繰り銀を採用しました。

前述したように後手に14歩の一手が入っているため腰掛け銀の受けが間に合っていません。

上図から35歩と突く手もありそうですが、実戦は79玉44歩35歩と進行。

これでも一直線に攻めあうと、先手の79玉が大きく46角が厳しくならないため、後手は35歩45歩34歩に同銀と手を戻すことになりました。

もちろん形勢はいい勝負でしょうが先手としては早繰り銀を採用した甲斐はありそうです。

と言うわけで、先手の早繰り銀は後手にまっすぐ来られると無理、一手稼げると有力。
これが角換わり早繰り銀の根幹をなす考え方です。

後手でそれをやろうと思えば二手稼ぐ必要がありますが、その難題を解決するべく生み出されたのが33金型です。

次回は33金型の序盤の駒組と「早繰り銀が間に合っている」理屈を説明していきます。

ー本日の勉強ー
詰将棋 30問 棋譜並べ1局 実戦2局(2敗 R2172→R2143)

↓次回の記事

後手番でいかに戦うか

先手番における勝率はプロの将棋で大体52〜53%だと聞きます。

アマチュアだと実際の勝率は気にするほどでも無いと思いますが、“主導権を取れるかどうか”で言うと全く話が違ってきます。

強い人だと「何でもお好きにいらっしゃい」と構えられるかもしれませんが、多くの人は局面の主導権を握っていきたいと考えてるのでは無いでしょうか。

その際に先後というのは大きな意味を持っていて、“同じように組むと先手が先に仕掛けられる”という当たり前の理屈からどうしても主導権は先手に移りがちです。

当然ながら後手番で積極的に動いていく将棋は数多く試されていて、横歩取り85飛戦法・ゴキゲン中飛車などはその典型で、実際に大流行しました。

ここで相居飛車の4大戦法についての現状を確認してみましょう。

矢倉は大変革を迎えていて急戦策を中心に後手に主導権があることが多くなり、実際に先手の採用率が激減しています。

相掛かりはどちらからも動いていきやすいですが、先手は戦法選択の時点で避けることができます。

横歩取りは青野流が主流となり、完全に先手に主導権があります。

角換わりは後手から仕掛ける形もありますが、基本的には手待ちの将棋です。

現状後手は基本的に角換わりか横歩取りを選ぶことになりますが、このどちらも先手に主導権があります。

これらを不満と見て後手から主導権を握りに行く将棋がかなり増えました。

飛車先切らせ型角換わりや極限早繰り銀、74歩取らせなる戦法まで出てきました。

しかし何と言ってもその典型は雁木でしょう。

現代将棋の至る所で雁木は出てきます。

代表例は角換わり拒否の雁木で、当初は先手もずいぶん手を焼いていましたが、最近では急戦で仕掛けるのが主流となり、形勢はともかくとして主導権は先手にあります。

雁木以外の戦法は先手に序盤から歩を渡す展開になりどうしても指しこなすのが難しいです。

では後手番で主導権を握りつつ狙いが明確で、なおかつ再現性が高い戦法はないかという話になってきますが、とっておきの作戦が一つあります。

次回から後手番の秘策“33金型早繰り銀”を数回に分けて考察していきます。

33金型早繰り銀(1)

ー本日の勉強ー
詰将棋 30問 棋譜並べ 1局 実戦 8局(6勝2敗 R2111→R2172)
いい調子

A級順位戦三回戦 久保ー羽生戦

最高でした。

何と言ってもまずは戦型。

居飛車急戦党で最近67銀型三間飛車に興味が出てきた私にとってはなんともタイムリーな戦型!

「先手三間飛車に急戦は難しい」というのは通説としてありますが、それはあくまでも68銀型の三間飛車の話であって、67銀型の三間飛車には早仕掛けで行ってみたくなる(65歩同歩77角成に同銀と取れない)というのは理屈として確かにあるんです。

そして振り飛車も65歩に68飛と回るような展開だと三間飛車にした甲斐がありませんから、上手から56銀と出るのは自然です。

またそこで居飛車も薄くなった角頭を狙って72飛と寄るのも至って自然です。

この辺りは当然ながら深い読みが入っているわけですが、その上で最も論理的な手をお互いに選択しているというとても好きな展開です。

以下大駒総交換となってなって下図

ここから74歩65桂63歩とするのは意外な順で桂が手順に捌けるので居飛車を持って悪い気はしないのですが49桂成同銀の形が隙がないと言っているわけですね。

少し進んで下図

この63歩のような手は実戦だとつい逃げてしまうのですが、ここから63同金61飛車52金打としたのは、個人的に本局で一番勉強になった順でした。

金は攻めに使いたいところですが、先手陣への早くはないが確実な手(本譜だと67角)があるので自玉の安全度を保つのが大事という判断なんですね。

下図の53金打も似た意味かと。

そして最終盤

14歩に12玉と引いた形が堅いので居飛車が残してそうですが、前に効く駒を渡すと一遍に寄せられてしまうので少しでも間違うと一気に振り飛車が勝ちになる局面です。

私なら居飛車を持って勝ちきる自信がありません。

しかしここでの33桂打が明快な決め手でした。

桂馬は渡しても怖くない上に次に25桂同金に33桂打のおかわりがきます。

以下は数手後に久保王将が投了、羽生竜王の勝利となりました。

羽生竜王の強さが光った一局だったのではないでしょうか。

薄い薄いと言われる舟囲いでの距離感が抜群だったように思います。

と言っても捌き合った局面は振り飛車が悪いという感じでもないので、今後の研究課題となっていくかも知れません。

ー本日の勉強ー

詰将棋 30問 棋譜並べ 1局 実戦 1局 (1勝 R2097→2111)
とりあえず四段復帰

金曜詰将棋(1)の解答

金曜詰将棋の解答を発表します。

1題目 (「塚田正夫の詰将棋」より)

▲22銀 △同金 ▲12飛 △同金 ▲24角成 まで5手詰め

初手12飛は同玉で続きません。

22銀と金を呼んでおくのがポイントで、4手目12同玉には22角成と出来る仕組みです。

最後はどっちでとっても角成りまで。

2題目 (「将棋世界」平成10年2月号付録「大五郎の痛快5手7手」より)

▲35桂 △同金 ▲32角 △同歩 ▲23龍 △同馬 ▲44金まで7手詰め

3手目は21角と打ちたくなるところで、32合は23龍以下詰みなのですが33玉と寄られて詰みません。

32角と歩頭に捨てるのが妙手で33玉には23金で詰みです。

以下は龍を捨てて頭金まで。

金曜詰将棋(1)

みなさん一週間お疲れ様でした。

金曜日の夜更かしのお供に詰将棋はいかかでしょうか?

今日は最近私が苦戦した詰将棋を2題。
どちらも短手数なので是非チャレンジしてみて下さい。

解答は明日の記事で発表します。

1題目(10分でにっし〜)

2題目(15分でにっし〜)

それでは良い週末を。

ー本日の勉強ー
詰将棋 30問 棋譜並べ 0局 実戦 3局 (3敗 研究会のためR変動なし)
あれ棋譜並べ…?

将棋BARがあるなら将棋居酒屋があってもいいじゃない

昨今の将棋ブームの影響を受けてか将棋の指せるBARが盛況のようです。

中でも梅田にある将棋BARは人気で、実際に行ってみた知人からの評判も概ね良好です。

確かに落ち着いた雰囲気のBARで、美味しいお酒を飲みながら将棋を指すというのは大人の嗜みという感じがして憧れるところがあります。

しかしもっと大衆的な、仕事帰りのサラリーマンが数人で寄ってわいわい出来るような「将棋居酒屋」があってもいいと思うのです。

和服姿で対局するタイトル戦は多くの人を引きつけますし、本気で上達を目指して勉強する将棋教室は全国で大変な人気だと聞きます。

「集中して全力で取り組む将棋」の魅力は重々承知していますが、それとは別に「笑いあい罵りあいながら指す将棋」というのも大変魅力的なものです。

将棋仲間数人で集まって「いやぁー」だの「ひえー」だの言いながら、横から「うっわ、酷い笑」だの言われながら指す将棋というのは、勝ち負け云々ではなくそれだけで楽しいものです。

勝った方が一枚ずつ駒を落としてみたり、四人いればリレー将棋が盛り上がります。

学生時代に将棋部に所属していた人なんかは多かれ少なかれそういう機会があったと思いますが、大人になって将棋を始めた人はそのような「不真面目な将棋」の楽しさを知らない人が多いんじゃないでしょうか。

四人で行って仲間内で指すもよし、一人で行って知らない人と将棋を指して話して仲良くなるのもよし。

多くの人に不真面目な将棋を楽しんでもらうための将棋居酒屋、あってもいいじゃない。

ー本日の勉強ー
詰将棋 30問  棋譜並べ 1局  実戦 2局(2勝 VSのためR変動なし)

「三間飛車新時代」を読んでみた

最近、三間飛車が熱い!

山本博志新四段も誕生したことですし、前からずっと気になっていた「三間飛車新時代」(小倉七段・山本当時三段の共著)を勢いで買っちゃいました。

筆者は純粋居飛車党ゆえ、振り飛車の序盤知識に関しては急戦定跡が少しわかる程度です。

以下は三間飛車ど素人が書いたレビューと理解した上でお読み下さい。

構成についてですが、トマホークを始めとする最近注目されるようになってきた戦法が計6つ、章ごとに分けられて解説されています。
各章では居飛車穴熊及び左美濃に組もうとする後手に対し先手が仕掛けを見せた局面から、後手の2〜4通りの指し手に対応して先手が仕掛けていくというのが基本の構成です。

先手(三間飛車側)の有利以上がはっきりした局面から先は解説されず、級位者向けの本によく見られる“優勢がはっきりした局面から実際に勝つまでの手順を手筋を交えて解説する”ということは一切見受けられません。

したがって十分に理解しながら読み進めていくのにはある程度の棋力、アマ初段程度が必要だと感じました。

言い換えるとその分のページを使って6つもの戦法を解説しているわけですから、アマ初段以上の棋力があって新しい戦法を探している方にはかなり満足できる内容になっているのではないかと思います。
私にはクリーンヒットでした。

個人的には第4章のトマホークと第6章の銀冠穴熊対策地下鉄飛車が非常に勉強になりました。
居飛車力戦に近い戦い方というのもあって、もう少し勉強してから実戦で試してみたいと思います。

そして本書最大の特徴ですが、ほとんどの分岐で三間飛車良しが結果図となっています。
つまり読んでてめちゃくちゃ楽しい!!

その楽しさたるや、かの大介本(鈴木大介九段の名著「パワー中飛車で攻めつぶす本」)に匹敵するほどです。

四間飛車の急所を始めとする、美しい定跡と確固たる理論で作り上げられた棋書には惚れ惚れしますが、本書のようなスタイルの棋書も将棋の楽しさをを再認識できて大好きです。

ということで総括、三間飛車新時代

めちゃくちゃおすすめです

 

ー本日の勉強ー
詰将棋40問 棋譜並べ1局 実戦1局(1勝 R2084→2097)
初日からぎりぎり…(笑)

大会に出ます

10/20(土)のアマ王将東海地区大会に出場します。

目的は大会で結果を残すことよりも、大会に向けて継続的に勉強することでの「勉強する習慣」の確立。
思えば最近、実戦はしても強くなるための勉強をしていなかったので、この機会に勉強する習慣を作り直したいと思います。

やることは詰将棋、棋譜並べ、実戦の三つ。
詰将棋は手元に7手詰ハンドブックの1,2があるのでそれを1日30問
棋譜並べは買ったっきりにしてあった横歩取り名局集から1日1局
実戦は将棋倶楽部24の早指2で1日1局

習慣の確立が目的なので難易度はかなり抑えてあります。

せっかくブログを立ち上げたので記事の最後にその日の成果を報告していきたいと思います。
早い話がサボり対策ですね(笑)

現在の棋力は24でR2084
1ヶ月前までR2300手前にいたことを考えると、とりあえずR2200までは戻したいところです。

さて気合は十分、頑張ります。