指す将順位戦A級1組 1回戦 vsたらこ1-9さん(2)

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第6図から
▲同歩 △同銀 (第7図)

ここは先手の手が広いところで、▲33角成△同銀▲24歩△同歩▲25歩の継ぎ歩は考えられます。

対して△86歩▲同歩△同銀▲24歩△22歩と進めてどうか。

次に△77歩と叩くのが急所で、▲同桂△76歩となれば攻めが決まっています。

上図から▲55角がどうかですが、(1)△73歩 (2)△64角 (3)△85飛 の3通りの対応があり、どれかは良くなるだろうというイメージで指していました。

改めて見ても△64角▲同角△同歩で問題なさそうです。

▲63角から馬は作られますが、△77歩が厳しすぎます。

第7図から
▲58玉 (第8図)

▲58玉は△37角の筋を防いで、いつでも▲45桂と跳べるようにした意味です。

代えて▲48金や▲38金も有力でした。

上図では後手に複数の有力手があり、
(1)△76歩▲33角成△同銀で△44角を狙う
(2)△77角成▲同銀△86歩から銀交換する
の2つと比較しましたが、最も駒に勢いがある本譜を選びました。

第8図から
△86歩▲同歩△同銀▲33角成△同銀 (第9図)

自然に△86歩から銀を進軍します。

やはり次に△77歩が激痛で、先手は何か受ける必要があります。

第9図から
▲65角 (第10図)

▲65角は部分的な手筋で▲83歩と飛車先を止める手を見せて、後手の攻めを牽制しています。

ただし、腰掛け銀との相性が良くないのと、後手玉への響きが薄いことから喜んで打つ手ではないです。

上図は後手がリードを広げるチャンスを迎えています。

△77歩▲同桂△同銀成▲83歩△78成銀の踏み込みも考えましたが、これでは先手の角が攻防に利いてきます。

65の角をいじめて負担にさせる方針をとりました。

第10図から
△85飛 ▲76角 △84飛 (第11図)

△85飛が自慢の一手で、単に△84飛と比べて先手の角を76に移動させることで、働きを悪くしています。

▲74角には△75飛が角金両取りとなるのがポイントです。

第11図から
▲85歩 △74飛 ▲77歩 △73桂 (第12図)

▲85歩〜▲77歩は仕方のない対応ですが、△73桂の活用がぴったりで、後手がはっきりとリードを奪いました。

駒の損得こそありませんが、①持ち歩が0枚vs2枚 ②盤上の角vs持ち駒の角 という2点でかなりの差がついています。

後手はこのリードをどう広げていくかという将棋になりました。

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この記事を書いた人

徳島の将棋好き
"急戦で先攻する"が信条
33金型早繰り銀の開発者

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