33金型早繰り銀の実戦的諸問題(2) 〜先手▲77銀保留.2〜

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第1図から(b)△64銀を見ていきます。

第1図から
△64銀 ▲36歩 (第5図)

△64銀に▲56銀なら△75歩▲同歩△同銀と1歩交換しておいて、後手が悪くありません。

先手はこの後▲36歩〜▲37桂と使っていきますが、▲37桂の瞬間に△35歩の桂頭攻めが生じます。

これは後手が1歩持っているのが活きています。

先手としては47銀型のまま、桂を跳ねていく方が勝ります。

第5図から
△75歩 ▲同歩 △同銀 ▲37桂 △44歩 ▲48金 (第6図)

▲37桂に△44歩はセットの手順。

先手は▲48金と締めて、いつでも▲45歩△同歩▲同桂と反発できる構えです。

上図から①△86歩 ②△54角が考えられます。

第6図から
△86歩 ▲同歩 △同銀 ▲87歩 △75銀 ▲45歩 (第7図)

①△86歩からの突進にも、▲87歩と数で受けることができるのが▲77銀保留のメリットです。

後手から見て2歩を手持ちにしたのは大きな戦果ですが、先手も▲45歩と満を辞しての反撃です。

これを△同歩と取るのは▲24歩△同歩▲45桂で、▲55角の筋もあって崩壊します。

第7図から
△64銀 ▲44歩 △42飛 (第8図)

75の銀は既に一仕事終えたので、△64銀と引いて▲55角と▲45桂の筋に備えておきます。

▲44歩の取り込みには△42飛と回って垂れ歩を払いに行くのが部分的な形です。

第8図から
▲68玉 △44飛 ▲46歩結果図

後手の大きな動きにも▲68玉〜▲46歩と冷静に対応して結果図

次は▲45桂があるので△42飛と引くのが自然ですが、▲83角から馬を作って先手良し。

△44飛に代えて△72金で頑張ってバランスを取るのも、▲77銀△44飛▲46歩△41飛▲66銀ぐらいで先手十分です。

先手は良い形を保てているので、▲29飛や▲79玉など指したい手が多いのに対し、後手は有効手が難しい状況です。

第6図から①△86歩は左辺を治めて▲45歩から反撃すれば、先手が指しやすいでしょう。

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この記事を書いた人

徳島の将棋好き
"急戦で先攻する"が信条
33金型早繰り銀の開発者

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