【三間飛車対策】金無双急戦(5) 〜先手57銀型.1〜

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今回から57銀型を見ていきます。

テーマ図から
▲57銀57銀型基本図

▲57銀は三間飛車の専売特許で、攻守兼用の優秀な形です。

基本図から
△65歩 ▲68飛 (第2-1図)

△65歩の仕掛けには▲68飛と回ります。

67銀型のときは▲68飛はただの1手損でしたが、57銀型では飛車先が通っていて良い構えになります。

例えば上図から△73桂には▲65歩と取る手が成立します。

以下△77角成▲同桂△86歩▲同歩△同飛▲64歩△62歩▲95角の進行は難しい形勢ですが、先手陣が惚れ惚れするほどの好形です。

少なくとも振り飛車党は自信を持つ局面でしょう。

第2-1図から
△86歩 (第2−2図)

△73桂が冴えないので、後手は△86歩▲同歩△75歩▲同歩△66歩の攻めを狙います。

上図から(1)▲同角 (2)▲同歩 を順に見ていきましょう。

第2-2図から
▲同角 △66歩 ▲同銀 △65歩 ▲77銀 △73桂 (第2-3図)

△86歩に(1)▲同角と取るのは居飛車目線では常に気になる手です。

後手からは条件次第で鋭い攻め筋が成立する場合もありますが、ここでは先後の形に依らない共通の考え方を見ていきましょう。

基本となる指針は「先手の86角を負担にすること」です。

後手は銀桂を繰り出して、先手の角にプレッシャーを掛けていきます。

第2-3図から
▲96歩 △63金 ▲47金 △64銀 ▲36歩(第2-4図)

▲96歩は将来の△85歩に備えてほとんど絶対の一手です。

後手は△63金〜△64銀と金銀を盛り上げて、左辺を制圧します。

先手は動き方がないので右辺を充実させるぐらいです。

さて上図から狙いは△85桂ですが、▲88銀△75歩▲同歩△72飛に▲77桂とギリギリのところで捌かれます。

以下△同桂成▲同角は先手ぶっ捌け、△75銀も▲85桂△86銀▲同歩で2枚替えとなり後手成功とは言い難いです。

この局面に限らず、△85桂と跳ねるとすかさず▲77桂とぶつけられます。

後手はもう1手溜める必要があります。

第2-4図から
△72飛結果図)

△72飛と先に寄っておくのが▲77桂の捌きを封じる攻めの好手です。

こうしておいて次に△85桂▲88銀△75歩を決行すれば、先手は▲77桂の余裕がありません。

先手は△85桂を受けるなら▲88銀と早逃げするのが手筋ですが、それには△55歩▲同歩△52飛と中央で戦うのが明るい構想です。

これは先手の▲88銀に悪手の烙印を押した格好です。

第2-2図から(1)▲同角には金銀桂で圧迫し、ギリギリまで引き付けてから△85桂と攻めかかれば後手が指せます。

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この記事を書いた人

徳島の将棋好き
"急戦で先攻する"が信条
33金型早繰り銀の開発者

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