33金型早繰り銀(28) 〜角交換保留型.4〜

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第6-2図から先手が(c)▲36歩〜▲37銀として、早繰り銀の先攻を狙う展開を見ていきます。

第6-2図から
▲36歩 △73銀 ▲37銀 △64銀 ▲46銀(第6-9図)

互いに銀を愚直に繰り出します。

迎えた上図はほとんど先後同型です。

となれば先手に手段が多そうですが、次の一手で後手が主導権を握ります。

第6-9図から
△22銀 (第6-10図)

早繰り銀に対応して△22銀とこちらに銀を上がります。

先手は▲35歩△同歩▲同銀から2筋を攻めるしかないので、左銀は42よりも22にいた方が良いに決まっています。

一方の先手は既に左銀を68に上がっているので、次に後手から△75歩▲同歩△同銀と仕掛けられると手段に窮することとなります。

したがってこの手番で先手が指せる手は2つ。

①最速で仕掛ける▲35歩
②△75歩に備える▲66歩

順に見ていきます。

第6-10図から
▲35歩 △同歩 ▲同銀 △86歩 ▲同歩 △85歩(第6-11図)

▲35歩からの先攻を許しますが、そこで定番の継ぎ歩で反撃します。

先手は8筋を凹まされる代償を求めて、攻め続けるしかありません。

第6-11図から
▲24歩 △同歩 ▲同銀 △77角成 ▲同銀 (第6-12図)

▲24銀まで呼び込んでから△77角成と角を換えます。

この手自体は手損ですが、この局面では”1手指さなくて済んだ”と考えられます。

すなわち、その手損の恩恵で後手は32金・22銀の低い形を維持できているのです。

上図で△23歩と打てば銀を追い返せますが、その前に利かしておきたい手があります。

第6-12図から
△55角 ▲46角 △同角 ▲同歩(第6-13図)

△55角が先手陣に隙を作る必修の手筋。

対して
▲37角は△同角成▲同桂△36歩
▲37歩も△36歩▲38金△37歩成▲同金△同角成▲同桂△36歩
でいずれも後手良しです。

▲46角の一手ですが、△同角と取って47の地点に空間を作ることに成功しました。

第6-13図から
△23歩 ▲35銀 △86歩 ▲88歩 △47角結果図

△23歩に▲33歩と打つ手はありますが、△同桂▲35銀に△34歩が手筋で大勢に影響はありません。

こじ開けた空間に△47角と打って結果図。

次の△36角成と△65角成の両狙いが受からず、8筋の凹みもあってはっきり後手優勢です。

第6-10図から①▲35歩と先攻するのは後手の32金・22銀型が頑丈で、成果を挙げられませんでした。

続きます。

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この記事を書いた人

徳島の将棋好き
"急戦で先攻する"が信条
33金型早繰り銀の開発者

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