嬉野流の潰し方(3) 〜嬉野流対策“端角棒銀”〜
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第13図に戻り、(1)▲46歩の進行を見ていきます。
第13図から
▲46歩 △74銀 ▲88金 (第19図)
▲46歩で角筋を逃れることは出来ましたが、棒銀を受けるためにこのタイミングで▲88金と寄るしかないのが辛いところ。
先手の88金は8筋を受け止める非常手段としての悪形ですが、後手の74銀は中央での活用を期待できます。
この金と銀の働きの差がそのまま形勢差となります。
少し早いですが折角なので一度聞いておきましょう。
上図はまだ嬉野流ですか?
銀の進路を自ら閉じ、守りの要は端に追いやられ、活躍するはずだった角は身動きが取れない状況ですが、それでもまだ、あなたが愛してやまない嬉野流ですか?
後手の端角を追い払えば、右辺を盛り上げて活躍する余地がある?
わかりました、続けましょう。
第19図から
△32銀 ▲16歩 △31角 (第20図)
△32銀が大事な一手。
△13角~△22角とすれば2手損ですが、31まで引くことで手損を緩和しています。
先手は▲45歩と突きたい形ですが、△75銀▲78玉△13角と戻られて潰れます。
この筋がある為、先手はいつまで経っても46歩の形を解消できないのです。
第20図から
▲26歩 △34歩 ▲25歩 △33銀 ▲48銀上 △54歩 (第21図)
△34歩~△33銀で歩交換を許しません。
先手に歪な形を強いることに成功したので、先手からの動く手段を消しておけば差は開いていく一方です。
第21図から
▲36歩 △32金 ▲47銀 △52金 ▲37桂 △44歩 ▲58金 △41玉 ▲78玉 △43金右 (結果図)
第21図以降は一例ですが、妥当な進行でしょう。
後手は綺麗な金矢倉に組み上げ、△86歩~△42角~△31玉~△22玉や△64歩~△65歩など指したい手がいくらでもまります。
一方の先手は攻める場所もなければ、玉の囲い方もありません。
先手の主張が何もありません。
そして何より、これはもう嬉野流じゃないでしょう。
57の銀は4段目の歩を支え続けるために、早々と出ていったのですか?
どうして金が88にいるのですか?
3手目に引いた角は以降一度も動いていませんが、いったいそこで何をしているのですか?
以上が私からの初めましてのご挨拶です。
誇り高き嬉野戦士からの返答をお待ちしております。
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