【四間飛車穴熊対策】箱入り娘急戦(6) 〜先手67銀型.05〜

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第1-12図から②▲53桂を見ていきます。

第1-12図から
▲53桂 △同銀 ▲同と △同金 ▲88飛(第1-17図)

▲53桂からの手順は「桂・と金」と「銀」の交換なので、後手からしても嫌な取引ではないのですが、後手玉を見える形にしたのが先手の主張です。

こうしておいて飛車交換を迫ります。

第1-17図から
△69龍 ▲48金 △44角 (第1-18図)

△69龍は大事なところで、代えて△99龍には▲82飛成が王手で入ります。

これが▲53桂を決めた効果で、以下△42銀に▲79歩と龍を止めて先手ペースです。

この龍が使えないと2枚穴熊は堅いです。

香を取りたいのをグッと堪えて、△69龍と内側に忍び込んでおくのが正解です。

本譜▲48金に△44角と、ここでも八方睨みの角打ちが急所です。

対して▲55歩には△16歩▲同歩△17歩が刺さります。

以下▲同香は△25桂、▲同桂は△24桂でいずれも後手優勢です。

先手は銀を見捨てて攻め合うしかありません。

第1-18図から
▲82飛成 △42銀 ▲91龍 △77角成 (第1-19図)

お互いに駒を取り合って戦力を補充しましたが、99の香を取り切ってしまえば後手の桂得です。

先手はこの瞬間に攻め掛かる必要があります。

第1-19図から
▲26香 △61歩 ▲同龍 △52銀 (第1-20図)

▲26香は2筋の制空権を握りつつ、▲23香成を狙った対急戦の必修手筋です。

対して△61歩が軽い手筋

▲同龍の一手に△52銀とガッチリ受けます。

戦いが長引けば、駒得の後手が良くなることを見越しています。

第1-20図から
▲71龍 △99馬 ▲55歩 △61歩 ▲54歩 △同金 ▲74龍 △53歩 (結果図)

先手は攻めの継続を試みますが、後手は丁寧に対応します。

△53歩まで進んで後手玉は鉄壁です。

攻め筋は△14桂が急所で、結果図は後手優勢です。

第1-12図から②▲53桂と工夫するのも、△44角が絶好の角打ちで後手が指せます。

戻って△86歩に(2)▲74歩と攻め合うのも、先に飛車が成れるのは大きく後手良しの結果になりました。

以上をもって、先手67銀型には△64銀〜△75歩の仕掛けが成立すると結論付けます。

次回から先手78銀型を見ていきます。

続きます。

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この記事を書いた人

徳島の将棋好き
"急戦で先攻する"が信条
33金型早繰り銀の開発者

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