【三間飛車対策】金無双急戦(11) 〜先手68銀型.1〜
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今回から先手68銀型を見ていきます。
テーマ図から
▲47金 (先手68銀型基本図)
先手68銀型の最大のメリットは△77角成に▲同銀と取れることです。
これにより単純な△65歩の仕掛けは▲同歩と取られて、手になりません。
後手はもっと重いパンチを打つ必要があります。
基本図から
△73桂 (第3-1図)
後手は桂馬を攻撃に参加させて、機を見て△65歩と仕掛けます。
上図から(1)▲36歩 (2)▲88飛 (3)▲57銀 の待ち方を順に見ていきましょう。
第3-1図から
▲36歩 △86歩 ▲同歩 △65歩(第3-2図)
(1)▲36歩は自然ながら緩慢な一手で、いきなり△86歩〜△65歩と仕掛ける手が成立します。
対して▲同歩は△77角成▲同銀△67角▲88飛△65桂で一丁上がり。
▲57銀も△66歩▲同銀△65歩▲57銀△77角成▲同飛△88角で後手大優勢です。
先手は▲88飛と回るのが唯一の受けです。
第3-2図から
▲88飛 △66歩 ▲67歩 △同歩成 ▲同銀 △77角成 ▲同桂 △33角 (第3-3図)
▲67歩は受けの好手ですが、素直に角を交換して△33角が急所の位置。
向かい飛車の形には飛車のコビンを狙うのが、常に急所となります。
上図から▲66歩は△65歩で支え切れません。
第3-3図から
▲66角 △同角 ▲同銀 △67角 ▲58角 △87歩 (結果図)
▲66角は銀を前線に繰り出して受け止めようという手ですが、今度は67の地点に隙が生じました。
そこを衝いて△67角が厳しい攻め。
△76角成を防いで▲58角はこの一手ですが、△87歩がぴったりの手筋です。
結果図からは▲68飛とかわすしかないですが、△89角成と馬を作っておいて後手優勢です。
盤上の角と馬の差が、そのまま形勢差となっています。
第3-1図から(1)▲36歩は危険な一手で、△86歩▲同歩△65歩と仕掛けて、後手がリードを奪えます。
次回から(2)▲88飛の対応を見ていきます。
続きます。
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