金曜詰将棋(4)の解答

問題図を再掲します。

解答

▲83桂 △81玉 ▲82歩 △92玉 ▲95香 △93角 ▲91桂成 △同玉 ▲93香不成 △92角 ▲同香成 △同玉 ▲74角 △91玉 ▲ 81歩成 △同玉 ▲72角 △71玉 ▲62金 △82玉 ▲83角引成 △81玉 ▲92馬 まで23手詰

・・・

解説します。

まず考えられる初手は3つ
(1)63桂不成 (2)72歩 (3)83桂不成
順に解説しますがどれも相当際どいです。

(1)63桂不成
初形から
▲63桂不成 △81玉 ▲89香(1ー1図)

1ー1図で簡単に詰みに見えますが、ここで83に中合をするのが手筋です。

とは言っても83歩は82歩91玉92歩以下詰みなので83銀と打ちます。

1ー1図から
△83銀 ▲82歩 △91玉 ▲92歩 △同銀 ▲81歩成 △同銀 (結果図)

83銀に同香不成は92玉で上に逃げられます。

途中92歩に同銀と取れるのが銀合の効果。

結果図からは81香成しかありませんが、同玉でも92玉でも詰みません。

ちなみに結果図から詰ますには歩が二枚必要です。

ということで(1)63桂不成は83銀の中合が妙手で不詰みとなりました。

(2)72歩
初形から
▲72歩 △81玉 ▲89香 (2ー1図)

さっき見たような局面ですが、持ち歩が無いのと、75に桂がいるのが大きな違いです。

歩が無いなら83歩で受かりそうですが、それには82金(下図)が好手。

以下は同玉83桂成で簡単です。

じゃあ詰みじゃん?と思うところですがここでは83金(下図)の中合がそれを見越した妙手!

82金に同金と取れるのがミソで以下同香成同玉は一枚足りません。

2ー1図から
△83金 ▲71歩成 △91玉 ▲83桂不成 △92玉 ▲91桂成 △93玉 ▲84金 (2ー2図)まで

あれれ?詰んじゃいました。

ということで
83金の中合も虚しく72歩で以下は詰み

…とここで終わらないのが大道詰将棋、2ー1図に戻ります。

2ー1図から
△84桂 ▲同香 △83金(2ー3図)

83金の中合の前に84桂の中合を入れるのが後手の最強手段。

同香と取らせることで2ー2図の84金を打たせないのがその意味するところです。

2ー3図から
▲71歩成 △91玉 ▲81と △同玉 ▲83香不成 △92玉 ▲82香成 △93玉 (結果図)

91玉に83桂不成は92玉ではっきり詰みません。

81とから懸命に追いかけましたが、結果図まで進んで玉はもう捕まりません。

ということで(2)72歩は84桂から83金の連続中合が後手の絶妙の手順で不詰みとなりました。

蛇足ですが84桂に代えて角を打つと91玉に82角で、歩を打つと91玉に92歩でどちらも簡単に詰みます。

(3)83桂不成
初形から
▲83桂不成 △81玉 ▲82歩 △92玉 ▲95香 (3ー1図)

さあさあお待ちかね、合駒問題です。

取り敢えず93Xとして進めます。

3ー1図から
△93X ▲91桂成 △同玉 ▲93香不成 (3ー2図)

ここでXを持ち駒にしている計算です。

X=金(飛)だと以下92合81金(飛)、X=桂だと以下92合83桂でそれぞれ簡単です。

3ー1図に戻りX=銀、香、角を順に見ていきます。

X=銀の変化
3ー1図から
△93銀 ▲91桂成 △同玉 ▲93香不成 (3ー3図)

またもや合駒問題ですが、横に利かない駒は92合81歩成同玉82銀まで。
92金(飛)も同香成同玉83銀93玉94金(飛)まで。

したがって3ー3図以下は詰みとなります。

X=香の変化
3ー1図から
△93香 ▲91桂成 △同玉 ▲93香不成 (3ー4図)

さてと合駒問題です。

香合、桂合は81歩成同玉83香で詰み。
銀合、金合、角合は同香成同玉95香93合83銀(金、角)で詰み。
飛合は81歩成同玉92香成同玉95香93合72飛で詰み。

全部詰んだので3ー4図以下は詰みとなります。

X=角の変化
3ー1図から
△93角 ▲91桂成 △同玉 ▲93香不成 (3ー5図)

元気出していきましょう、合駒問題です。

前に効く駒は同香成同玉74角で詰み。
桂合も同香成同玉74角91玉83桂92玉71桂成91玉81歩成で詰み。
残るは角合のみです。

3ー5図から
△92角 ▲同香成 △同玉 ▲74角 △91玉 ▲81歩成 △同玉 (3ー6図)

ここからが最後の罠。

一目とばかりに63角成は以下91玉82角92玉(下図)となって打ち歩詰めの形で逃れています。

3ー6図から
▲72角 △71玉 ▲62金 △82玉 ▲83角引成 △81玉 ▲92馬 まで(詰め上がり図)

72角と打ってからの62金がぴったりで収束に向かいます。

初形では盤面のどこにもいなかった角二枚を使って詰め上がります。

今回紹介したのは大道詰将棋のなかでも「香歩問題」と言われるものです。

至極シンプルな初形から後手に受けの妙技が連発して、すぐ詰みそうでなかなか詰みません。

将棋とはまた別の詰将棋の奥深さを少しでも楽しんでもらえたなら嬉しい限りです。

ー本日の勉強ー
詰将棋 50問 棋譜並べ 1局 実戦 7局 (6勝1敗 R2167→R2243)
いい調子

金曜詰将棋(4)

みなさん一週間お疲れ様でした。

竜王戦の余韻に浸りながら解く詰将棋というのも一興ではないでしょうか。

今回は古典詰将棋を一つ。

私がこの問題を初めて見たのが2年前。

確か先輩と二人掛かりで2時間弱考えて解けたと思います。

解答は明日の記事で発表します。

ー本日の勉強ー
詰将棋 30問 棋譜並べ 1局 実戦 1局 (1勝 R2154→R2167)

▲56歩 △34歩 ▲68銀

私が時折採用する序盤を紹介したいと思います。

「相振りに苦労している中飛車党」もしくは「角交換振り飛車をたまに指す居飛車急戦党」の方は一考の余地があるかと。

初手から
▲56歩 △34歩 ▲68銀 (基本図)

56歩に84歩なら76歩と突いて中飛車か向かい飛車にします。

34歩は中飛車なら相振り飛車を見せた手ですが、68銀が面白い指し方。

ここで35歩は57銀から79角とすれば負担になりそうなので、後手が振り飛車にするならここで32飛が自然です。

これには57銀として①鳥刺しで行く②79角から88飛と向かい飛車にする③76歩から78飛として相振り飛車にする、などなど色々な指し方が考えられるので自分の好きな指し方を選んでもらえればと思います。

気になるのはここで84歩と突く手。

先手はすぐには角道を開けられません。

基本図から
▲84歩 △57銀 ▲85歩 △76歩 (第1図)

85歩まで引っ張り込んでからようやく角道を開けます。

ここで42玉などと穏便に来れば22角成同銀88飛(下図)と進めます。

これは菅井流三間飛車を先手番+三間に途中下車していない、で二手得で指せている計算ですから、打開の義務を負うことを差し引いても十分な展開だと思います。

問題は第1図から86歩と突っ込まれた時。

普通は無理筋ですが先手の横腹が薄いので成立しています。

第1図から
△86歩 ▲同歩 △同飛 ▲22角成 △同銀 ▲77角 (第2図)

飛車銀両取りですが後手も承知の上、激しくなります。

第2図から
△89飛成 ▲22角成 △33角 ▲21馬 △77桂(第3図)

先手は銀得を果たしますが第3図の77桂が厳しすぎる反撃。

先手はここからぎりぎりの順でしのぎます。

第3図から
▲68飛 △69桂成 ▲同飛 △79金 ▲68飛 △78金 ▲48玉 △68金 ▲同銀 (結果図)

後手は気持ちの良い順が続きますが結果図まで進んで局面のバランスは取れています。

後手は99角成ぐらいでしょうが先手からは55桂という厳しい手が残っています。

結果図はまだまだ難解ですが少し先手が勝ちやすいのではないかというのが個人的な見解です。

乱戦は避けられませんが序盤からペースを握りに行ける▲56歩△34歩▲68銀

是非一度お試しあれ。

ー本日の勉強ー
詰将棋 30問 棋譜並べ 1局 実戦 2局 (2敗 R2183→R2154)

将棋ソフトの勉強中

何から始めようかと迷っていたところ、本屋で「人間に勝つコンピュータ将棋の作り方」(監修・コンピュータ将棋協会)を目にしたので試しに買ってみました。

2012年発刊の本で、コンピュータ将棋の創成期から当時までの将棋ソフトの進化を歴史とともに振り返っていく構成となっています。

まだ読み進めている途中ですが基本的な用語はいくつか理解できたのでメモ書き程度に残しておきます。

min-max原理:これはわかった。局面探索の最も原始的な方法であろうし、自分のイメージとのズレもなかった。

αβ法:これも難しくはない。理解できた。

並び替え:この手の操作が行われていることは予測できたが、この操作の重要性についてはイメージと大きくズレていた。

実現確率:これは全くなかったアイデア。探索範囲の基準を手数ではなく実現確率にすることで人間に似た読みをさせる。「膨大な数のプロの実践例から学ばせている」というのは良く聞く話だが、そのひとつがこれと聞いて納得。

知らないことだらけ、勉強あるのみ。

ー本日の勉強ー
詰将棋 30問 棋譜並べ 1局 実戦 0局

「三間飛車藤井システム」を読んでみた

話題の新書「緩急自在の新戦法 三間飛車藤井システム」(著・佐藤和俊六段)を読んでみました。

一冊を通じて後手番で43銀型三間飛車に絞って解説しています。

構成は対穴熊編、対急戦編、対美濃編の三章に分けて手順を解説した後、最後の章で実戦を取り上げています。

対穴熊編はこの戦法の骨子、三間飛車に構えて相手の穴熊模様を見てから、右四間飛車、袖飛車、雀刺しのいずれかに飛車を振り直して猛攻を仕掛けます。

攻めのバリエーションがいくつかありますが、どれでもいいという訳ではなく「早い57銀には雀刺しが効果的」と言ったように細やかな理論がありその辺りも丁寧に解説してくれています。

攻め形を知る上でも有効でしょうが、手順の意味を理解することで序盤でペースを握れる確率が上がりそうです。

イメージと違ったのは仕掛けておいてから雁木に囲う展開が多いこと。

いつでも攻められる態勢を作っておいて、自分だけ有効な手を重ねて作戦勝ちを狙うというのは私には無かった発想で非常に勉強になりました。

対急戦編では先手の様々な急戦への対応を見ていきます。

43銀を早く決めている関係上、先手からの急戦は気になるところではあります。

斜め棒銀系の急戦は三間飛車が活きるのでそれほど怖くないというのは理屈としてわかりますが、その辺りの攻防もしっかりと手順を踏まえて解説してくれています。

怖いのは早仕掛け系ですがこれは四間飛車に振り直して32金型に組むのが基本となる対策。

普通なら居飛車から見て悪い気はしないのですが、端歩を突き越しているのが非常に大きくなかなか居飛車が良くなりません。

最後が最近流行りの左美濃への対策。

先手は銀冠穴熊を目指しますが、後手は右側に雁木を作って地下鉄飛車で攻めていきます。

アマチュア間でかなり話題になった構えですが、具体的な攻め方を知らなかったので大変参考になりました。

他にも先手の形によって石田流に組む変化もあります。

全体を通して言えるのは「妥協のない手順を極めて論理的に解説している、しかしそれ故に読者に求められる棋力はかなり高い」ということです。

特に第1章の袖飛車+雁木の形、第3章の地下鉄飛車はぎりぎりの攻めを通していて、仮に優勢とされる結果図まで進んでもそこから勝ち切るのは相応の棋力が必要とされそうです。

また美濃囲いに組んでゆっくり戦う以前からの振り飛車とは考え方から違うので、純粋振り飛車党の方も指しこなすのにかなり苦労すると思います。

とは言え居飛車力戦が得意な人も急戦への対応や、石田流での戦い方に慣れていない分、決して楽ではないでしょう。

この戦法をある程度指しこなすには“居飛車、振り飛車どちらも指せるアマ三段”ぐらいが最低ラインだと感じました。

私はアマ四段(自称)の居飛車党ですが、第1章の穴熊崩しはともかく、第2章や石田流にする変化がまだ理解できたとは言えません。

むしろ本書を大方理解出来たと言える頃には三間飛車藤井システムが立派な得意戦法になっているでしょう。

それぐらい戦術書としての完成度は高いです。

ということで総括

「とても勉強になるけどかなり難しいから心して掛かってね。」

ー本日の勉強ー
詰将棋30問 棋譜並べ 1局 実戦 1局 (1勝 R2164→R2183)

金曜詰将棋(3)の解答

金曜詰将棋(3)の解答を発表します。

どちらも浦野真彦八段の「7手詰めハンドブックⅡ」より

第1問

▲13角成 △同香 ▲24馬 △同玉 ▲25金 △23玉 ▲24香 まで

第2問

▲23銀 △13玉 ▲14金 △同飛 ▲12金 △23玉 ▲45角 まで

今回は玉の串刺しがテーマでした。

将棋ソフトの勉強を始めます

将棋ソフトの発展は将棋界を大きく動かしました。

定跡の急速な変遷、形勢の可視化に伴う新たなファン層「観る将」の獲得、アマチュアによる序盤研究の信頼性の向上

数え切れないほどの恩恵を受けていますが、弊害も小さくありません。

特に「ソフト指し問題」と「評価値の神格化」は深刻な問題です。

前者については完全に解決することは不可能でしょうし、どこまで規制するのかをそれぞれの環境ごとに試行錯誤して決めていくしかないでしょう。

しかし、後者については世間の理解が深まることで解決が可能だと考えています。

今の段階で私が自信を持って主張できることは、評価値は局面に数値を与える関数であるが、それは「局面を変数とする一変数関数」ではなく「局面と探索局面数を変数とする二変数関数」であるということ。(厳密にはより多くの変数があるかもしれませんが)

即ち局面だけを載せて「この局面は+500で先手優勢」と主張するのは何の意味も持たないと言うことです。

当然ながら自分の理解としてその局面の評価値を知っておくことはある程度有用です。

それは自分が普段どれだけの探索局面数ないしは考慮時間を割いているのかを把握しているからで、言うなれば自分への信頼がその評価値の信憑性をある程度保証してくれます。

しかしこれを他者に主張する場合は全く話が違ってきます。

よくTwitterで「この仕掛けで先手が+300、ゴキゲン中飛車は終わっている」みたいな主張がありますが、これは先述した理由で全く意味を持ちません。

しかし現状はこの主張がまかり通っているように感じます。

そしてこの風潮が生み出す最大の問題がプロ棋士の権威の失墜です。

「将棋ソフトはプロ棋士を超えた」がスローガンのように唱えられ、プロの将棋は近年「最高峰として崇拝され手本とされるもの」から「レベルは高いがミスも多く評価されるもの」に確実に変わりつつあります。

このこと自体を悪いとは言いません。

ただ現在、YouTubeでプロ棋士の公式戦を1局まるごと解析して評価値を付けるような動画が大量にあります。

それも一手あたり2秒などという極めて少ない考慮時間で。

級位者が「羽生さんはこの手が良くなかった」などと言っているようなものですが、「評価値という絶対のもの」のもと、かなりの支持を得ています。

コメント欄には「ひどい将棋」「C2同士だとこんなものか」とまで書かれる始末です。

この現状はできる限り速やかに変える必要があります。

しかしそれをするには、今の自分は余りにも無知です。

これだけ偉そうなことを言っておきながら、「そもそも評価値って何?どうやって決めてんの?」と聞かれたら何も答えられません。

局面の探索方法や、最新の将棋ソフトは探索局面数に対してどの程度の信頼を置けるのかもわかりません。

将棋ソフトの勉強を始めます。

ー本日の勉強ー
詰将棋 20問 棋譜並べ 1局 実戦 0局
頭の休養日

将棋×足湯とかどうよ?

将棋と◯◯を組み合わせて〇〇の部分で商業化できないかというのはずっと考えている自分の中のテーマです。

古くからあるのは将棋教室ですが、最近流行りの将棋BARの他に以前記事にした将棋居酒屋や将棋cafeなんかは工夫次第で売れるんじゃないかと思っています。

将棋×登山とか将棋×釣りとか色々と考えを巡らせてみたところ、将棋×温泉にたどり着きました。

これはなかなかいけそうな気もしましたが、温泉に入りながら30分も将棋を指してると間違いなくのぼせます。

となると温泉を上がってからということになりますが、それだと将棋×旅館になっちゃって費用が跳ね上がります。
(これはこれで需要ありそうですけど。「斎藤慎太郎七段と行く、1泊2日の道後温泉将棋合宿ツアー」みたいな。)

やはり、そう上手くはいかないなと諦めかけましたがここで閃きます。

「足湯ならいけるんじゃね?」

足湯ならいくら居てものぼせる事はないですし、自然に対面で座ることができます。

また足湯に浸かっていると時間はだいたい10〜30分程度、将棋をするにはもってこいです。

足湯で疲れを癒しながら、他愛もない話をしたり、週末の予定を立てたりしながら将棋を楽しむ。

革新的アイデア!これは売れる!となったところで気づきました。

足湯じゃお金取れないじゃん。

温泉はお金を払って入るものですが、足湯というのは無料で入れる休憩所のような所でありまたそれが売りでもあります。

そりゃ一人100円とかでお金を取ることはできるでしょうが商業化には程遠いです。

とは言っても相性として将棋×足湯というのは悪くないでしょうし、要はお湯が出るところに将棋盤を置けばいいだけなので実現も難しくはないはずです。

さらに何かと結びつけることで受けるんじゃないかと期待に胸を膨らませています。

例えば、そうですね

将棋×足湯×おでん とか…?

ー本日の勉強ー
詰将棋 30問 棋譜並べ 0局 実戦 2局 (2敗 R2189→R2175)

王将戦挑決リーグ 糸谷ー豊島戦

王座戦が大熱戦でそちらも取り上げたかったのですが、糸谷先生の会心譜を。

角換わりで先手の糸谷先生が78金を保留して早繰り銀に出る趣向を見せました。

この33角は好きな手で、私もこの局面なら迷わず打つのですがこの後の指し方がなんとも難しくとても参考になる進行でした。

少し進んで下図

先手も着々と攻撃態勢を整えていますが、後手が33角の効きを最大限に活かし65桂と襲いかかったところです。

ここでは後手が指しやすそうにも見えましたが、先手の次の手が驚きでした。

それが34歩!

非常に悩ましいタイミングで、22角と引けば33桂や15角が残り、44角と出れば66銀とかわされて角の当たりが強いです。

本譜は同銀と取りましたが、これははっきり先手が利かした形で後の48銀が銀取りとなりました。

しかしながら後手も豊富な歩で拠点を作って、猛攻を仕掛けてきます。

豊島先生にこんなことやられたら生きた心地がしませんが、糸谷先生も綱渡りの受けで凌ぎます。

そして迎えた下図

ここから87歩81飛で“先手の角が使えず後手良し”が控え室の見解だったようですがここから糸谷先生の会心の手順が生まれます。

上図から
▲77玉! △81飛 ▲88飛!!

糸谷調全開の玉上がりから飛車ぶつけが惚れ惚れする三手一組。

同飛成同玉と進みましたが後手の陣形は飛車に弱く、何より98角がこの上ない好位置となり後手玉を睨み続けます。

これで一気に視界が開けました。

以下も熱戦が続きましたが、豊島先生必死の突撃をぎりぎりのところでかわし切って167手で糸谷先生の勝利となりました。

なおこの対局では角打ちが先手後手ともに5回ずつ出ていて、そのほとんどが攻防手でした。

このことも大熱戦を物語っていますね。

あっという間に2冠になり最も勢いのある豊島先生相手にこの勝ち方。

「豊島時代到来か?」の声も上がっていましたが、群雄割拠の戦国時代はもうしばらく続きそうです。

ー本日の勉強ー
詰将棋 30問 棋譜並べ 1局 実戦 2局 (2勝 R2155→R2189)
いい感じ