金無双急戦(3) ~先手46歩型.02~

↓前回の記事

第0‐2図より(a)88角を見ていきます。

88角は弱気な手で結論から言うと居飛車が良くなります。

第0‐2図から
▲88角 △76歩 ▲同銀 △77歩 (第0‐3図)

77歩と焦点に打つのが古来有名な手筋です。

同飛以外は駒損します。

第0‐3図から
▲同飛 △66角 ▲67銀 △77角成 ▲同角 △33桂 (第0‐4図)

77歩以降は変化の余地がなく、第0‐4図まで進んで後手優勢です。

77歩からの飛角交換は対振り急戦で頻出しますが、上図は居飛車の条件が良すぎます。

比較として下図を挙げます。

こちらは後手四間飛車対棒銀の定跡型です。(便宜上先後逆)

棒銀が84に取り残されていますが、それでも居飛車が僅かに指せるとされている変化です。

これと比べると第0‐4図がいかに居飛車の条件が良いかわかってもらえると思います。

駒の働きが段違いです。

良さを具体的にする為にもう少し進めてみます。

第0‐4図から
▲36歩 △79飛 ▲35歩 △89飛成 ▲76歩(第0‐5図)

36歩からの桂頭攻めはこれしかないところで、後手からすると怖い攻めではあるのですが、89飛成が先手で入るのがすこぶる大きいです。

振り飛車側が典型的な「1手間に合っていない」状況です。

第0‐5図から
△36桂 ▲37玉 △35歩 (結果図)

36桂に18玉は15歩で受けなし。

37玉の1手に35歩と戻す手がぴったりで結果図は後手勝勢です。

第0‐2図から(a)88角は居飛車良しです。

↓次回の記事

金無双急戦(2) ~先手46歩型.01~

↓前回の記事

先手の対応としてもっともメジャーな46歩型を見ていきます。

とりあえずここの基本変化を抑えておけば金無双急戦は指せます。

テーマ図から
▲ 46歩 (46歩型基本図)

上図を46歩型の基本図とします。

基本図から
△64銀 ▲56歩 (第0‐1図)

46歩で後の46角が消えたのを見て、後手は64銀と繰り出します。

対して56歩は55銀を消して、ほとんど絶対手。

例えば56歩に代えて36歩とすると、以下75歩78飛76歩同銀72飛65歩77角成同飛に55銀と出られて先手が困ります。(下図)

ここで67銀と飛車交換を迫るのが手筋ですが、77飛成同桂76歩同銀79飛と進めて後手が指せます。(下図)

先手の76銀と後手の55銀の働きの差が一目瞭然で、66角のラインも消しています。

本譜に戻ります。

第0‐1図から
△75歩 ▲78飛 △72飛 (第0-2図)

75歩78飛に単に72飛と寄るのが工夫の一手

76歩同銀を入れてから72飛とするのも自然ですが、当然ながら65歩から決戦になります。

以下77角成同飛53銀67銀77飛成同桂(下図)

ここで67歩同銀79飛の手筋はありますが71飛77飛成68角で先手良し。(下図)

先手はすんなり桂香を拾えますが、後手は99龍に77角の切り返しを消す為に1手入れなければいけないのが辛いのです。

本譜72飛への先手の対応として
(a)88角(b)65歩(本命)を次回以降で見ていきます。

↓次回の記事

金無双急戦(1)

先手四間飛車対策としての金無双急戦を考察していきます。

なぜ先手四間飛車なのか?

理由は二つ
・後手四間飛車相手には既存の急戦で有力なものがいくらでもある
・居飛車が先手だと仕掛けの直前で1手余ってしまう(後述)

テーマ図の1手前の局面を示します。(第0図とします)

居飛車が最速で仕掛けを狙うならここで(a)64銀(b)64歩の2通りが考えられます。

しかし(a)64銀には56歩

(b)64歩には56銀

がいずれも優秀な対応で振り飛車に分のある戦いになります。

したがって居飛車は第0図から1手待って、
・46歩には64銀(後の46角が消えている)
・56歩には64歩(56銀が消えている)
と仕掛けたいわけです。
(これが居飛車が先手番だと1手余る理屈でもあります)

その為の有効な待ち方が第0図からの42金上です。

上図を本戦法のテーマ図とします。

後手の31銀・42金・52金の形が相振り飛車で用いられる金無双と同じなので「金無双急戦」と言う名前で呼ばれることが多く、本記事でもその呼び名を採用します。

この金無双急戦の最大の特徴は「堅い」こと。

反面、盤面左側での戦力は少ないため、「抑え込む」のではなく「有利な条件で捌き合う」ことを目指すのが共通の指針になります。

次回以降の記事でテーマ図から
・46歩 (先手46歩型)
・56歩 (先手56歩型)
・98香 (先手98香型)
を順に考察してきます。

↓次回の記事

徳島県最強位戦に出てきました

予選を2勝1敗で通過。

決勝トーナメントの1回戦を勝ち、2回戦で敗れてベスト8という結果でした。

各対局を簡単に振り返ります。

予選1回戦
角換わり早繰り銀 負け

後手番でしたが、先手が77角→22角成と2手損で角交換をしてきたので、実質1手損角換わりの先手番に。

銀交換に成功してやや模様の良さそうなところで、飛車の逃げ場所を間違えて玉と飛車を一緒に攻められる展開に。

そのまま上から押し潰されてボロ負けでした。

予選2回戦
ツノ銀中飛車vs矢倉棒銀 勝ち

驚くなかれ、私が中飛車側です。

26歩34歩76歩32金25歩33角として33角成なら同金から阪田流向かい飛車ですが、78金としてきたので44歩と止めてから中飛車に構えました。

用意していた構想で、先手が急戦に来るなら78金が無駄手で、持久戦を狙うなら銀冠しかないので74歩〜64歩〜73桂から狙い撃ちしていきます。

実戦は先手が加藤流の対振り矢倉棒銀を採用ということでかなり親近感を覚えましたが、そうも言ってられません。

やや無理気味に動いてきたところを反撃して綺麗に1手勝ちでした。

予選3回戦
後手向かい飛車vs右銀急戦 勝ち

角道を開けずに仕掛ける得意の形

後手の対応があまり良くなく右銀が44まで出れてかなり優勢に。

以下は後手の攻めに丁寧に丁寧に対応して、ほとんど切れたところで攻めて勝ち。

うまくいきました。

トーナメント1回戦
角対抗相早繰り銀 勝ち

先後同型から58玉に75歩と後手が仕掛けてきたので継ぎ歩で反撃して有利に。

無理やり暴れてくる後手をいなして、もらった飛車で反撃して勝ち。

研究が活きた形。

トーナメント2回戦
77金型早繰り銀vs後手早繰り銀 負け

15歩・95歩と位を取り合う形に

14歩同歩12歩から香を取りにいってかなり激しくなりましたが、仕掛けの数手後に後手の好手があったのを見落としていてやや不利に。

結果的には無理な仕掛けでした。

しかし、その後後手にも疑問手が出て、難解な終盤戦に。

二択で一方が勝ちの局面を迎えましたが、そこで間違えて以下は負け。

かなり悔しいです。

総評

1局目は大反省。

通常の角換わり早繰り銀の定跡を勉強してないのが祟りました。

2〜4局目は概ね良し。

振り飛車の勝ち方についてかなり理解が浅いので、四間飛車名局集あたりを並べる必要はありそうです。

5局目はある程度仕方ないかなと。

後で知った話ですが、対局相手がかなりの強豪でこの間のアマ名人戦予選でも代表を取られている方でした。

勿論負けて良い相手なんていませんし、実戦も勝つチャンスはあったのですが、結果として負けているのでそこは実力が足りなかったとしか言えません。

ただ1局を通して難しい将棋だったので、実力に大きな差は無さそうというイメージです。

また毎日鍛えていくしかないです。

次は9/1のアマ王将四国地区予選

他地区からも強豪が来るので段違いにレベルが高くなりますが、良い勉強機会だと思って頑張ってきます。

徳島県最強位戦に出てきます

明日8/18(日)、徳島県最強位戦に出場してきます。

全国大会に繋がるわけではないですが、県内では比較的大きな大会で役者は揃ってるイメージです。

前回出たのが6月のアマ名人戦なのでまる2ヶ月ぶりの大会ですね。

最近の私はと言えば、アホみたいに将棋を指してます。

我ながら呆れるぐらいです。

そしてすこぶる状態が良い。

間違いなく過去最強です。

明日、意識することは2点
・仕掛けの前に一呼吸置いて考える
・踏み込むことを恐れない

優勝してきます。