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第3‐15図まで戻ります。

前回まで上図で22歩と受ける穏やかな展開を見てきました。
しかしここでは23歩成を受けない驚愕の手順が存在します。
33金型早繰り銀の中で最も激しい展開を見ていきましょう。
第3‐15図から
△35歩 (第3‐21図)

35歩が常識外の攻め
なんと言っても先手は23歩成と2筋を突破できるのです。
25歩~24歩と進んだ歩がそのまま23に成れることはそうそうありません。
むしろここで先手が45歩と怯むのは弱気で、以下86歩同歩同銀同銀同飛87歩に27歩と打たれてしまいます。

これは22歩と謝らなかったのが存分に活きています。
先手としても覚悟を決めて23歩成と踏み込むしかないようです。
第3‐21図から
▲23歩成 △36歩 ▲45桂 (第3‐22図)

36歩に同銀は同角33と27歩で後手良し
45桂と歩頭に跳ねるのが手筋で、同歩と取らせることで後の36角を消しています。
なお45桂に37歩成は53桂成28と54成桂で次に53角が厳しく残り先手優勢です。

第3‐22図から
△同歩 ▲33と △37歩成 ▲23飛成 △47と ▲43と (第3‐23図)

45同歩以降は一直線の攻め合いです。
43とは味の良い活用で次は53とよりも21龍が厳しい攻めになります。
第3‐23図から
△76歩 (第3‐24図)

先手としてはこの後68玉~79玉と逃げるのが一番耐久力のある形です。
それを阻止すべく後手はぎりぎりのタイミングで76歩を利かしにいきます。
上図から(1)68銀(2)88銀(3)21龍を順に見ていきます。
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