先手四間飛車対策としての金無双急戦を考察していきます。
なぜ先手四間飛車なのか?
理由は二つ
・後手四間飛車相手には既存の急戦で有力なものがいくらでもある
・居飛車が先手だと仕掛けの直前で1手余ってしまう(後述)
テーマ図の1手前の局面を示します。(第0図とします)
居飛車が最速で仕掛けを狙うならここで(a)64銀(b)64歩の2通りが考えられます。
しかし(a)64銀には56歩
(b)64歩には56銀
がいずれも優秀な対応で振り飛車に分のある戦いになります。
したがって居飛車は第0図から1手待って、
・46歩には64銀(後の46角が消えている)
・56歩には64歩(56銀が消えている)
と仕掛けたいわけです。
(これが居飛車が先手番だと1手余る理屈でもあります)
その為の有効な待ち方が第0図からの42金上です。
上図を本戦法のテーマ図とします。
後手の31銀・42金・52金の形が相振り飛車で用いられる金無双と同じなので「金無双急戦」と言う名前で呼ばれることが多く、本記事でもその呼び名を採用します。
この金無双急戦の最大の特徴は「堅い」こと。
反面、盤面左側での戦力は少ないため、「抑え込む」のではなく「有利な条件で捌き合う」ことを目指すのが共通の指針になります。
次回以降の記事でテーマ図から
・46歩 (先手46歩型)
・56歩 (先手56歩型)
を順に考察してきます。
↓次回の記事
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