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第1-12図に戻り (b) 16歩 を見て行きます。
第1-12図から
▲16歩 △52金 ▲17桂 (第1-18図)
先手は最速で桂を活用します。
ここで14歩などとすると、25桂32金23歩成同金24歩同金33銀の猛攻を浴びてしまいます。
以下同桂同桂成同玉に55角が王手飛車です。
55角が残っている状態で25桂と跳ばせては、後手は持ち堪えられません。
第1-18図から
△73角 (第1-19図)
先手からの55角を消しつつ飛車のコビンを狙う73角が急所の手です。
対して ① 47銀 と ② 29飛 が考えられます。
第1-19図から
▲47銀 △55角 ▲66銀 △64角 ▲25桂 △32金 (結果図)
47銀は歩を守って自然な手ですが、銀が引いたことで55角と覗く手が生じます。
対して77歩は35銀で24銀と46銀を狙って後手十分。
66銀と受けるのが自然ですが64角と引いておけば、銀を使わせた効果で次の76銀が厳しい狙いとなっています。
25桂は一回入りますが32金と引いておいてこれ以上の追撃はありません。
結果図は先手の攻めがつんのめっている印象で、後手の方が方針の分かりやすい将棋と言えるでしょう。
第1-19図から
▲29飛 △46角 ▲48金 △24角 (結果図)
29飛は46角を許しますが、隙なく構えて後手の角を負担にさせる方針です。
後手は2枚の歩を頂いて結果図
24の角はかなり狭いようですが、例えば55銀として角の捕獲を狙ってみても23金と逃げ道を作ってこの角はなかなか捕まりません。
局面が落ち着けば2歩得が物を言うので、結果図は互角ながら後手に楽しみが多い将棋です。
第1-12図から (b) 16歩 は難しい将棋ですが、後手も十分戦えそうです。
以上をまとめると、テーマ図Aに戻って (1) 66歩 は後手十分 (2) 同歩 は難解ですが後手も戦えます。
先手が腰掛け銀に構えるのは後手からして怖くはない結果となりました。
次回から先手が37桂を急ぐ指し方を見て行きます。
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