懐かしの戦法たち(1) ー角換わり棒銀ー

私が一時期愛用していて、今は指さなくなった戦法たちをちょっとした思い出話とともに振り返っていきたいと思います。

どうかお付き合いください。

第1回は角換わり棒銀。

3年前の私に「なぜ将棋をするの?」と聞くと「棒銀を指すため」と答えるでしょう。

相掛かり棒銀、対四間飛車棒銀、矢倉原始棒銀、当時はとにもかくにも棒銀で行っていました。

その中でも角換わり棒銀への思い入れは格別のものがあります。

定跡の進行ですがここから73銀15銀54角38角と進む将棋をJ氏と、74歩に代えて64歩が入った局面から14歩16歩63銀15歩と進む将棋をH氏と、大学時代にそれぞれ50局以上は指したと思います。

今思えば二人ともよく飽きずに相手してくれましたね(笑)

73銀の進行に私が角換わり棒銀を辞めた手順があるので少し進めていきます。

上図から
▲73銀 △15銀 ▲54角 △38角 ▲44歩 (第1図)

第1図から
▲24歩 △同歩 ▲同銀 △同銀 ▲同飛 △33金 (第2図)

第2図から
▲25飛 △24歩 ▲28飛 △22飛 ▲26歩 △45歩(第3図)

第3図から
▲66銀 △64銀 ▲77桂 △73桂 (第4図)

だいたい第4図ぐらいまでが有名な定跡で知っている方も多いと思います。

さて第4図ですが次に76角が大きな手となるので先手は攻めなくいてはいけません。

ここで83銀が私の研究していた手で、当時は朝から晩までこの手について考えたりもしていました。

第4図から
▲83銀 △76角 ▲74銀成 (第5図)

以下62金64成銀同歩74歩のような進行を中心に考えていて、難しい攻め合いにはなりそうです。

いつものように部室で先輩に「これどっちがいいと思いますー?」なんて軽口を叩いていたところ、第5図から思わぬ手を指摘されました。

第5図から
△89銀 (結果図)

かなり見えにくい手ですが以下68金に87角成とされた局面は先手が困っています。

次に76歩が厳しすぎますが63成銀には54馬で後手盤石です。

とは言っても代わる手も難しく、結果図の89銀をもって私の中で角換わり棒銀は終焉を迎えました。

この89銀は指摘してくれた先輩の名を借りて「伊達新手」と自分の中では呼んでいます。

初心者の頃からのパートナーだった角換わり棒銀との別れはかなり辛いものがありましたが、これが結果的に早繰り銀との出会いを生みました。

同時に1〜3筋の局所的な戦いから、盤面全体の戦いをするようになったことで棋力もかなり上がったように思います。

振り返ってみると一番いい時期に角換わり棒銀と出会い、共に成長し、別れを告げることになったかもしれません。

今後私が角換わり棒銀を指すことはないでしょうが、今改めて角換わり棒銀というかつての相棒に敬意を示し、感謝します。

ありがとう角換わり棒銀、またどこかで。

 

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